青森県津軽半島の最北地にある竜飛崎は、野鳥が渡る岬として有名で、何より晴天時は小鳥たちが海を渡って行く様子をつぶさに見ることができます。彼らの命がけの渡りの光景は一生の思い出になるほど素晴らしいものです。 早朝、次から次へと岬に集結するメジロ、シジュウカラ、ヒガラ、ベニマシコ、アオジなどなど。風が強い日も弱い日も、小鳥たちはとにかく岬に集結し、津軽海峡へと飛び出していきます。風の影響がなければ、そのまま北海道の白神岬へ。強風なら風に押し戻され竜飛崎へ逆戻り。何があっても北へ向かうのだ!という小鳥たちの強くけなげな意思が伝わってきます。普段見慣れている小鳥たちに対する意識が変わる瞬間です。他にもノスリ、ハイタカ、オオタカなどの猛禽類も多く渡って行き、渡っていく小鳥たちを狙いハヤブサが急降下する様子が見られることもあります。小鳥が海を渡って行く姿が見られる数少ない岬の一つ。それが竜飛崎です。 竜飛崎へ向かう途中の海岸ではシギやチドリが羽を休め、海にはシノリガモやスズガモ、ウミアイサの姿があるでしょう。岩礁地帯には渡り途中のコクガンが見られるはず。そして沿岸に目をやればアカエリカイツブリやハジロカイツブリ、オオハムが群れを作り、中には夏羽へと衣替えをしている姿も見られるでしょう。2日目には十三湖周辺を巡ります。ここはカンムリカイツブリの繁殖地になっており、美しい夏羽の姿が見られます。川ではヨシガモの数が多く、群れに混じってシマアジが羽を休めていることがあります。川沿いのアシ原ではチュウヒの姿があるでしょう。マダラチュウヒがいた時にはびっくりしたものでした。 このツアーは海、湖、林、そして渡りの岬と様々な環境を訪れるため、3日間という短い期間にもかかわらず100種類以上の野鳥が出現することも珍しくありませんが、やはり竜飛崎での小鳥の渡るシーンは、最も強く印象に残ることでしょう。 なお、竜飛崎は風の強い探鳥地ですので真冬並みの装備をご準備ください。 (出会いたい鳥たち) コクガン、クロガモ、ビロードキンクロ、カンムリカイツブリ、オオハム、ハシボソミズナギドリ、ヒメウ、ウトウ、オオタカ、ハイタカ、ノスリ、アリスイ、ハヤブサ、ミヤマガラス、ヒガラ、コムクドリ、クロツグミ、ルリビタキ、キビタキ、オオルリ、ニュウナイスズメ、アトリ、マヒワ、ベニヒワ、イスカ、ベニマシコ、ウソ、ミヤマホオジロなど |
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