ワイバード最後の北海道ツアーは昨年に引き続き、夏の根室半島を訪れてみましょう。メインはもちろん、落石港からのチャータークルーズですので、2日間に亘り乗船します。 クルーズでは海鳥が繁殖するユルリ、モユルリを周回しウトウやケイマフリなど島で繁殖する海鳥を狙います。そして何と言っても目玉はエトピリカ。この時期にはヒナも育ち、もしかしたら海に浮かぶ巣立ったヒナの姿も見られるかもしれませんが、昨年の話をした方がイメージがつかみやすいでしょう。ウトウとケイマフリは数も多く、最も見やすい海鳥でした。エトピリカは、夏羽の美しい姿は一度だけ見られましたが、毎回出現したのは、昨年生まれた若鳥のエトピリカ。そしてツノメドリの若鳥も毎回見られました。その他ウミスズメの親子、カンムリウミスズメが出現。シロエリオオハム、コシジロウミツバメも一度姿を現してくれ、やはり海は何が出るのかわからない楽しみがあります。 特筆すべきはチシマウガラスです。徐々に数が増えてきているようで、岩礁で繁殖するチシマウガラスをしっかり見ることができましたが、4〜5つがいくらいいたのにはびっくりしました。写真も撮りやすかったです。そしてこの海域はラッコが多く、運が良ければラッコの方から船に近づいてくれ、昨年もそのようなシーンがありました。 海鳥との出会いは、偶然性が大きく左右します。また夏の根室沖は霧が発生しやすいので、天候とも勝負をしなければなりません。そのために2日間共に船に乗れるようにチャーターしました。是非とも良い出会いがあることを祈りたいものです。 海ばかりでなく陸地にも目を向けてみましょう。時期は7月中旬。北海道で繁殖するノゴマやノビタキ、オオジュリン、また北海道では夏鳥の真っ赤に染まったベニマシコ。これらの鳥は、まだ原生花園で見られます。ツアーでは野付半島、走古丹、根室半島にある北方原生花園などを巡ります。更に納沙布岬では岩礁で休むヒメウ、公園ではハシブトガラやゴジュウカラ、キバシリなどを探し、シマエナガにも期待しましょう。 さて、北海道と言えばタンチョウを忘れてはなりません。ヒナもだいぶ大きくなっていることでしょう。最近は数も増えてきて、夏場でも見られる確率が高くなってきました。根室半島は湿原が多く、その確率はさらに高くなります。更に、今回宿泊する宿は、風蓮湖のほとりにある宿。タンチョウが頻繁に訪れる場所でもあります。夕日が眼前に現れ、その夕日を背景にタンチョウが佇むシーンがしばしばネットに上がります。良く見るとその写真は今回泊まる宿から撮影した画像。そんな美しい景色と共に鳥を見るのもバードウォッチングの醍醐味です。必ず見られるわけではありませんので、2連泊してそのチャンスの確率を上げていきましょう。 北海道は、いつ訪れてもバードウォッチングが楽しめる場所。今回も、きっと私たちを楽しませてくれることでしょう。7月下旬と言っても海風は冷たいものです。万が一のため、フリースや手袋など寒さをしのげる服装の用意をお忘れなく。また宿が風連湖畔なりますので、少々蚊が多く、虫よけ剤も忘れずにお持ちください。皆さんのご参加をお待ちしております。 バードガイド 中野泰敬 (出会いたい鳥たち) アオバト、クロアシアホウドリ、コアホウドリ、フルマカモメ、ヒメウ、チシマウガラス、タンチョウ、カッコウ、アマツバメ、オオジシギ、アカエリヒレアシシギ、ウミガラス、ケイマフリ、ウミスズメ、ウトウ、エトピリカ、オジロワシ、ハシブトガラ、シマエナガ、ゴジュウカラ、キバシリ、コムクドリ、ニュウナイスズメ、ノゴマ、ノビタキ、ベニマシコ、オオジュリンなど
【日程表】 (1日目)羽田空港12:25✈(ANA377)✈14:05中標津空港=野付半島=走古丹=18:00風蓮湖畔(泊) (2日目)宿=落石ネイチャークルーズ(09:00〜11:30)=市民の森=北方原生花園=納沙布岬=明治公園=18:00風蓮湖畔(泊) (3日目)宿=落石ネイチャークルーズ(09:00〜11:30)=中標津空港14:45✈(ANA378)✈16:40羽田空港
※遅めの集合、早目の帰着のため、各地からのご参加が可能です。 ※団体航空券の最少搭乗人数達成条件により、現地集合は承っておりませんのでご承知おきください。 ※天候状況により落石ネイチャークルーズが欠航の場合は1航海につき8,000円をご返金申し上げます。 ※2日目の昼食は、浜の母さんが丹誠込めて作った手作りの「霧娘弁当」をご用意します。 |
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