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(写真:左から) ・ヤマショウビン ・ヤマショウビン ・ニュウナイスズメ ・シマノジコ ・コホオアカ ・オウチュウ

(撮影:林 護様)
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2005年5月 対馬ツアー 講師森山春樹のフィールドノート

5月7日〜5月9日

1日目:午前10時25分に離陸した、対馬行きANA4903便に乗っている。朝からの雨も止んで、さぞかし島には鳥がたまっているだろうと期待がふくらむ。今回のお目当てはなんと言ってもヤマショウビンである。私自身は、ほんの1週間前山口県見島のツアーで観察したばかりだが、大半のお客様にとっては最も期待の高い鳥だ。昨年は最後の最後まで苦労して、帰る直前にやっと観察したという曰く付きの鳥でもある。今年もうまく見ることができるだろうか。離陸したと思った飛行機はあっという間に対馬空港に着陸した。ヤマネコのイラストを配したバスに乗り込み出発したのは午前11時ちょうど。

 これから天候が回復しだし、鳥が島から抜けていく可能性が高いと考え、昨年は途中寄り道をした木坂野鳥の森を飛ばして、一路佐護へとバスを走らせる事にする。途中一度昼食とトイレ休憩に峰町ファミリーパークに立ち寄る。木坂野鳥の森にほど近い場所であり、ロケーションは悪くない。こういう場所ではおおよその鳥の様子がつかめるものだ。が、・・・。昨日の雨の後、対馬には鳥が溢れているはずという思惑とは裏腹に、鳥の声がほとんどしない。何やら不安な思いがよぎる。12時ちょうどに出発したバスがまもなく対馬随一のバードウォッチングスポットである佐護にさしかかろうとする頃、先行している石田講師、山本添乗員の車から、「バードウォッチング公園にはアマサギなどのサギ類以外何もいません」と無情な報告が入る。どうしたものかと考えこむスタッフ一同の不安をよそに、12時40分バスは佐護小中学校の手前にさしかかっていた。その刹那、バスの前を目にも鮮やかなコバルトブルーの影が横切った。故高野伸二さんがいみじくもこう言われたことがある。「一羽の珍鳥と一人の人間、点と点がよくぶつかるものだといつも思う。」本当にその通りだ。バスの通過がもう少し早くても遅くても、我々と念願の鳥との出会いは無かったかも知れない。さて、あっけなくヤマショウビンとの出会いを果たしたのは上々であったが、佐護の田圃を歩いていても鳥影はまことに薄い。ウズラシギ、タカブシギ、オグロシギなどの他、かろうじて見ることが出来たのは2羽のマミジロタヒバリ程度。しかし、ヤマショウビンの興奮冷めやらないお客様方は夏羽のアマサギやチュウサギで結構盛り上がって下さっている。この後、佐護湾に面した湊浜シーランドステージ、仁田ノ内の田圃、佐須奈(さすな)の神社、舟志(しゅうし)の廃校などを見て回るが、これというほどの鳥には出会えず、17時50分宿舎に入る。

2日目:バスの配車が8時からと言うことなので、お客様には宿でゆっくりして頂き、講師二人は4時50分から下見に出かけた。昨日のコースを逆に辿って佐護までをざっと見て回る。オオルリ、キビタキ、トラツグミの囀りを聞くが、やはり鳥の姿は極めて薄い。昨日のヤマショウビンは今日も姿を見せてくれた。朝食を終えてバスが出発したのは7時45分。舟志では、お客様が枯木に止まるブッポウソウを見つけて下さった。少し遠いものの2羽のブッポウソウをゆっくりと楽しむ。早朝の下見で聞いた鳥の他、サンショウクイ、アオバトの声も聞くことが出来た。対馬では少ないのではないかと思われるカケスの姿も見ることが出来た。9時ちょうどに着いた佐須奈の神社前の川ではササゴイに続いて冬羽のアカガシラサギが見つかった。情報では仁田ノ内に夏羽のアカガシラサギがいるという話だが、それとは別個体だ。初めて見たという人も多くなかなかに盛り上がる。佐護小中学校前にバスを止め、昨日の場所に歩いていくと、昨日のヤマショウビンが待っていてくれた。役者が少ない時に気前よく出演してくれるスターはまことに有り難い。カササギ1羽を観察した後、10時50分まで仁田ノ内で夏羽のアカガシラサギを探すが見つからず、バスに乗り込んで次の場所に移動しようとした時、上空を1羽のハチクマと2羽のサシバが飛んだ。国道382を南下して、佐護の南西にある志多留(したる)に向かう道すがら、コウライキジのオスをバス車中から観察。志多留には11時50分までいたが、ここでも鳥は少ない。棹崎公園で昼食の弁当を広げる。かすんでいてはっきりとは見えないが、沖合に浮かぶ島影は韓国釜山だ。高速船なら1時間の距離だという。野生生物保護センターでツシマヤマネコを見学している間に空は晴れてきた。上空を2羽のハヤブサが飛ぶ。佐護に戻り田圃を歩く。昨日は見なかったタヒバリ1羽、ハクセキレイ(亜種タイワンハクセキレイ)3羽、ムクドリ、ソリハシシギなどを観察。少しずつではあるが、鳥が移動しているのを実感する。湊浜シーランドステージでウミネコ、オオミズナギドリ、ツミ、ハイタカなどを見て、仁田ノ内で17時10分まで探鳥し、宿に帰る。

3日目:天気予報では夜に雷を伴う雨が降ると言うことだったが、道路は濡れていないし、空は見事な青空である。普段は自慢できる「晴れ男」も、島の渡りに関しては考え物だ。しかし、昨日まではほとんど吹いていなかった風がある。最終日でもあるし、気を取り直して出発しよう。昨日と同じく舟志から探鳥開始。バスを降りると尾根上の枯れ木に小鳥が止まっている。少ない小鳥は貴重である。早速望遠鏡を覗くとコサメビタキの姿が見つかった。全員が望遠鏡を覗く前に飛び立ったが、すぐに別の鳥が同じ木に。今度はサンショウクイである。サンショウクイの後はヤマガラと同じ木を見ているだけで短時間に3種類の鳥を見ることが出来た。佐須奈には昨日のアカガシラサギの姿はなかったが、ササゴイや畑の上を飛んでいくオグロシギなどを観察。相変わらず鳥影は薄いままだ。いや、ここまでについて言えば昨日よりさらに悪い。困った時の神頼みと「ヤマショウビン様」詣でに出かけるが、そういつまでも甘えさせては貰えない。神様はすでにお渡りになってしまったようだ。当てはないが、こう言う時には灌木や竹林の側を通って、中に潜っているかも知れないホオジロ類を探す。1羽のホオジロ類がチラチラと姿を見せるが、すぐに茂みに潜って同定するに至らない。ストレスの溜まることおびただしい。オオヨシキリの声を聞きながら仁田ノ内の田圃にさしかかった。昨日までは見なかったアオアシシギやカワセミを見ていると、上空をツバメやコシアカツバメが飛んでいく。その中に尾が短く色が薄茶のショウドウツバメも混じっている。バスに向かって歩き始めた時、2〜3羽の小鳥がブッシュから飛び出し、近くの灌木に止まった。「コホオアカ!」やっと対馬らしいホオジロ類の登場である。とても愛想良く木に止まってくれ、全員でじっくりと観察。ようやくホオジロ類が入り始めてきたようだ。近くでホオジロの囀りが聞こえてきた。梢で鳴いているが、どうも聞き慣れたホオジロの声とは違う。望遠鏡で見ると耳羽の部分が黒ではなく赤褐色である。背や肩羽の状態は確認できなかったが、オスであることは間違いないので亜種チョウセンホオジロと考えて良さそうだ。この後、カシラダカやキマユホオジロも確認できた。これだけホオジロ類が入っていると言うことは一部のお客様から熱烈なリクエストのあった「あの鳥」も入ってきているかも知れない。昼も近づきいささか空腹ではあるが、今はそれどころではない。取り敢えずトイレ休憩だけとって、佐護にとって返す事にする。昨日までは何もいなかった田圃にさしかかると黄色いセキレイが電線に止まっている。以前は亜種名キマユツメナガセキレイと呼ばれていたツメナガセキレイだ。この後亜種マミジロ、キタのツメナガセキレイも見つかり、一度に3亜種のツメナガセキレイを見ることが出来た。そして昨年「あの鳥」を見た場所を探す。道路から見る限りは何もいないようだ。しかし、彼らは草の生えた田圃の中で採餌していることが多く姿が見えないことも多い。そう考えて目指す田圃を覗こうと一歩踏み出した時、果たしてその田圃から小さな赤い影が飛び出した。間違いない!全部で4〜5羽と言うところか。英名のChestnutという色を日本語ではなんと呼べば適切なのだろう。栗色というよりはもう少し赤い。深緋(ふかひ)又は赤錆色(あかさびいろ)と呼ぶ方が近いかも知れない。腹部の黄色とのコントラストも絶妙だ。「あの鳥」の和名はシマノジコ。バーダー垂涎の鳥と呼ぶにふさわしい配色である。もっと鳥がいるなら佐護で時間をとろうとも考えたが、ざっと田圃を見た限りでは他の鳥はほとんど増えている様子がない。車中で弁当を食べて貰いながら往路で素通りした木坂野鳥の森を覗いてツアーを締めくくることにしよう。

14時5分、木坂に着くや否や、石田講師が叫ぶ。「オウチュウです!」佐護で最初に見た鳥は「鳥の神様」が寄越してくれた「幸せの青い鳥」だったようだ。

2005年5月 対馬ツアー 講師森山春樹のフィールドノート
一般 | No.14 管理人 2005/05/07


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