タイトルのFlashが埋め込まれています。
ツアー日誌トップ | 山本幸正の社長日誌 | HOME 
西の島 春の渡り山口県見島
関西縦断! 冬鳥バードウオッチング
『ミヤコドリに会いたい!安濃川河口と五主海岸』
『往復フェリーで行く 冬の九州』
米子水鳥公園&斐伊川河口
オオワシを求めて!奥琵琶湖
『コウノトリと城崎温泉』
『晩秋の佐渡ヶ島!トキの故郷を訪ねて』
『日帰り感覚で行く!諫早干拓とシチメンソウ燃える有明海』
『秋の白樺峠 サシバ&ハチクマの渡りと山の幸』
西の島 春の渡り山口県見島 (0)
2015 年 05 月 (1)
2015 年 04 月 (1)
2015 年 02 月 (3)
2015 年 01 月 (2)
2014 年 12 月 (1)
2014 年 11 月 (1)
2014 年 10 月 (1)
2014 年 09 月 (2)
2014 年 08 月 (2)
2014 年 07 月 (2)
山本幸正の社長日誌
<<  2017年12月  >>
-----12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31------
管理用
『アカハラダカが渡る!秋の対馬』
拡大 拡大 拡大 拡大 拡大

(写真 左から)アカハラダカ3点、チゴハヤブサとチョウゲンボウ、トビ 撮影:坪井昌弘様

【2009年9月13日(日)〜16日(水)】

 9月13日:「光陰は矢のごとし」、そんな言葉をしみじみと噛みしめる秋。世過ぎ身過ぎに追われているうちに一年の巡りは瞬く間に過ぎ、今年も早タカ渡る季節がやってきた。個人的な感傷はさておき、タカの渡りがバードウォッチャーにとって、胸踊る季節であるのは異論の無いところであろう。私にとって今シーズンのタカ渡りは対馬のアカハラダカから始まることとなった。

 福岡空港で東京発のお客様を待つ間に対馬野鳥の会N氏に連絡を入れる。今日は対馬野鳥の会のタカ渡り観察会が内山峠で催されている。
「朝から穏やかな晴天で順調に飛んでいます。今日は良さそうですよ」
昨日の雨で対馬に「貯まって」いるアカハラダカが早朝から飛んでいるようだ。半年前から計画しているツアー故、直近の天候で出発日を変更できないのが辛いところではあるが、今シーズンの渡りは始まったばかり。心配された台風の接近も当分ないとあって、4日間のツアー中にそれなりの数アカハラダカが観察できるのは約束されたようなものだ。しかし、飛んでいると聞くとそわそわしてしまうのは人情、「一刻も早く現地に立ちたい」はやる気持ちを乗せてANA421便は対馬空港に向け定刻10時ちょうどに福岡空港を飛び立った。
 対馬空港から直行し、11:30に内山峠到着。対馬野鳥の会の方々の出迎えを受ける。朝からの大きな群れは一段落した後のようだ。それでも青空をバックに次々とアカハラダカが飛んでいく。昼近い時間帯で出始めの高度が高いため、頭上に差し掛かった群れは随分小さくしか見えないが、旋回するアカハラダカは格別だ。アカハラダカの間隙を縫ってミサゴ、ハヤブサ、チョウゲンボウ、チゴハヤブサなども飛ぶ。本来のルートからは外れるため、ここでは見ることが少ないハチクマも1羽観察できた。あっという間に時間が過ぎ、14時を回っていた。少し落ち着いてきたので、今度は止まっているアカハラダカを探してみることにする。内山峠を下り、内山集落に差し掛かった枯れ木に止まっている1羽が見つかった。メスの成鳥だ。落ち着いて止まっているので車から外に出てゆっくり望遠鏡で観察したり、デジスコ撮影を楽しむ。
鮎戻し公園はトイレや駐車場も完備された立派な公園である。駐車場が広いため、視界が良くいろいろな鳥を観察することができる。止まっているツツドリ1羽やヒヨドリ、シジュウカラは観察できたが、他の鳥は少なく、来た道を戻り始めると電線や枯れ木に次々とアカハラダカが止まっている。そろそろ塒入りのため降りて来ているらしい。近すぎるため、車中からしか観察できないがオス、メス、幼鳥と一通り見ることができ大満足。
 夕方に降りてくる小鳥類を目当てに瀬浦へ行ってみる。刈り取りの終わっていない水田が多く期待した小鳥類はほとんどいない。かろうじてツメナガセキレイの群れと1羽のアマサギを見て、我々も塒入りする。この日のアカハラダカは公称11,394羽。9/11の26,382羽には及ばないが、1日で1万羽を超える群れが渡る日に当たったのは幸いであった。

 9月14日:アカハラダカは飛び出しが比較的遅いので、そんなに早くスタンバイする必要は無いのだが、それでもホテルで優雅に朝食を摂っている気持ちにはなれない。お客様のご要望にお応えし、朝食は弁当にして貰った。ホテルを6:30に出発し、内山峠に到着したのが7:05。昨日までの青空ではなく雲が掛かっている。7:20に最初の群れが70〜80羽で飛び始めた。しかし、どうした訳か渡らずに途中から引き返してくる個体が多い。その後もバラバラと小群が飛ぶが渡っていく個体は少なく引き返してくる方が多い。渡っていく先の視界が不良なのか、風向きが良くないのかもしれない。カウントをしておられる地元の方々には申し訳ないが、我々は同じ鳥を二度見られるので文句はない。10:30まで展望台にいたが、これ以上は飛びそうにない様子なので見切りをつけて鮎戻し公園へ向かう。
 公園の駐車場では、これも渡りそびれたのかチゴハヤブサが枯れ木に止まっているのが見つかった。やや距離はあるものの止まっているチゴハヤなどそうそう見られるものではない。めいめいに望遠鏡に入れて観察していたが、話をしていると止まっている向きなどが微妙に違う。どうやら2羽いるようだ。観察しているとチゴハヤに向かっていく鳥がいる。チョウゲンボウだ。しばらく3羽が繰り広げる空中戦を楽しんだ。
 昼食は近くの飲食店に入り落ち着いて食べる。「六兵衛」という地元の麺類がお勧めである。鳥見の合間に地元の名物を試してみるのも楽しいものだ。
昼食後は瀬、豆酘、浅藻と順に回りオオヨシキリ、ツメナガセキレイ、チュウサギ、岩ツバメなどを見る。タヒバリ類を期待していたがそれらしい影はない。ホテル近くの「湯多里ランド」が地元の人から教えて頂いたお薦めポイントだ。コシアカツバメの群れやコサメビタキなどを追加するが、取り立てて珍しい鳥は入っていなかった。この日アカハラダカは約2,000羽が観察されたが、渡ったとされたのは1,224羽であった。

 9月15日:今日も朝食弁当を持って内山峠へ向かう。早朝は曇り気味だが、予報ではこれから晴れると言う。7時過ぎ早々に小規模のタカ柱が立ち始める。旋回するアカハラダカに朝日が当たると下面の白色部がキラッと光る。これが何とも美しい。太陽が低い位置にないと見られないもので、昼を過ぎるとこうは行かない。群れがあちこちで立ち始めると次々にキラキラと輝く。早起きした人への御褒美だ。しかし、これらの群れは昨日島内に留まっていた群れがほとんどのようで、10時を過ぎてやってくるはずの朝鮮半島直行便が一向に現れない。ハリオアマツバメの群れも飛ぶが遠い。13:50まで展望台で観察し、その後は別のポイントを見ることにする。
 内院は対馬南部でも有数の探鳥ポイントで、春の渡りも楽しい。すっかり晴れて暑さが厳しい中を歩き回ってみたが、農耕地にはキセキレイ以外に鳥陰がない。河口部でササゴイ幼鳥1羽とキアシシギ、イソシギなどが見つかった。カワセミもゆっくりと見ることができた。細い川の中に1羽だけトウネンが降りている。群れからはぐれてしまったのか熱心に採餌していた。内院は良い探鳥地だがトイレがないのが難点である。春に地元の方から教えて頂いた内山分校でトイレを拝借する。授業の合間だったのか、子供達が出てきて挨拶してくれる。先生達も一緒になって対馬の鳥のことを尋ねられた。部外者立ち入り禁止の学校が多くなった都会では考えられないフレンドリーな応対に気持ちが温かくなる。この日渡ったアカハラダカは公称3,906羽、さすが対馬だ、毎日1,000羽以上を観察している。

 9月16日:最終日くらいは宿でゆっくりと朝食を、と考えていたのだが、熱心な皆さんからの回答は最後まで変わらなかった。最終日も朝弁当を持って内山峠へ向かう。7:09、1羽が目の下を低く飛ぶも上昇する気配はない。目標となる龍良(たてら)山は見えているが、瀬方向はもやっていて見通しが悪い。北西の風ということで、風向きとしては悪くないのだそうだが・・・。しばらく待つもほとんど飛ばない。10:29になってやっと12羽がまとまって飛んだ。その後も小群が渡るべきかやめるべきかと行ったり来たりを繰り返す。彼等にとっては命がけの渡りだ。そう簡単に決断できることではないのだろう。そのほかの鳥はハヤブサ、チゴハヤブサ、ミサゴ、ハチクマ、ウグイス、メジロ、カケス、カワラヒワ、シジュウカラ、イソヒヨドリなど。12:50まで観察し、内山峠を後にする。今回も地元対馬野鳥の会の方々にとてもお世話になった。鳥が出ない時でも鳥好き同士の会話で盛り上げて頂き、楽しい時間を過ごすことができた。
 一旦宿に戻り荷造りをする。昼食は内山峠で教えて頂いた「湯多里ランド」近くの蕎麦屋へ。昼食後は飛行機の出発まで時間調整がてら周辺で最後の探鳥。一昨日はあまり面白くなかったが、今日はツメナガセキレイの群れが入っていた。その群れに1羽だけマミジロタヒバリが混じっていたようで、「ビュン」と鳴きながら飛び去っていった。14:50まで鳥を見て空港へ。この日渡ったアカハラダカは667羽とこれまでで一番少なかった。対馬空港を飛び立った飛行機の中でアカハラダカになったつもりで対馬の景色を見る。
今回のツアーもたくさんの出会いがあった。昔、鳥見の旅に北海道へ行った時に泊まった民宿の主の言葉を思い出す。
「人は人を旅する」
私たちは鳥を見るために旅をしているのだけれど、本当は鳥を媒介にして多くの人と出会うために旅をしているのかもしれない。素晴らしい人との出会いが鳥見の旅をより一層充実したものにしてくれるのだから。                    

森山春樹
一般 | No.419 管理人 2009/09/13


Next > 『(財)日本鳥類保護連盟・愛鳥エコツアー 北アルプス・立山編』
Back < 『真木さんと行く!硫黄島3島巡りと母島』

Y Bird All rights reserved.