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第五十七回 2019年 最後のツアー (12月29日)
 2019年最後のツアーとなったのが長崎に入り、鹿児島から帰る九州縦断ツアーだ。このツアーは干潟、干拓地、河川、池、そしてツルが越冬する農耕地と、さまざまな環境を巡るツアーで、毎年100種類もの野鳥が確認されている。今年も小鳥が少ないと言われながらも104種類の野鳥を見ることができた。さすが冬の九州である。
 先ずは長崎に入り、諫早の干拓地へとおもむいた。畑にはマナヅルが餌を取り、タゲリが舞う。チョウゲンボウはホバリングをしネズミを狙っている。駐車場に着き堤防に上がると、コミミズクがヒラヒラト舞い出迎えてくれた。直ぐに畑の畦に身を隠してしまったが、望遠鏡で何とか顔は確認できだ。干拓地は広大なアシ原が眼前に広がり、その向こうに海がかすかに見える。アシ原の上空をハイイロチュウヒのメスが舞う。すると、誰かのオスだ!という声が響いた。メスより遠方に灰色のオスが舞う。今にも雨が降るような天候であったが、明るいうちに見えるハイイロチュウヒのオスはとてもきれいだ。遠くの木にノスリとオオタカの姿もあり、アシ原の自然度の高さがよくわかる。この冬はタカサゴモズが来ているとの情報があったが、残念ながら確認できずホテルへと向かうことにした。途中、昨年ナベコウが見られた場所でバスを止めていただき確認。すると電信柱の上に黒い物体がいるではないか。皆さんに‘ナベコウがいますよ!’と、バスから降りてもらい望遠鏡で確認。せっかくだからと少しずつ近寄るも、ナベコウは全く気にすることもなく佇んでいた。結局20メートルほどの距離まで近寄ることができ、興奮しながらホテルへと向かうことになった。
 翌日は、佐賀の東与賀の干潟へ。相変わらずシギやチドリ、ズグロカモメ、ツクシガモなど物凄い数の鳥たちで賑わっていた。この冬はソリハシセイタカシギがいるとのことで、さっそく干潟を右から左へと舐めるように探す。白い体に黒いラインという特徴なる姿はすぐに見つけることができ、昨日に続き興奮が襲ってきた。この冬の東与賀の干潟にはコオバシギ、オグロシギ、ホウロクシギ、オオハシシギと一風変わったシギがずいぶんと越冬していたことに驚いた。午後は雨模様になり、ホシムクドリが何とか見られただけで終わってしまった。
 3日目の午前中は球磨川上流の散策だ。コサギの大きな群れがカワウと一緒に佇んでいる。こんな大きな群れは関東ではめったに見られない。そんな光景を見ていると左から‘キャラッ、キャラッ’と、狙っていたヤマセミの声。その声がだんだん近づき目の前を通り過ぎて行った。そしてそれほど遠い距離でない川の中の大きな岩へ止まってくれた。このヤマセミを見たさにツアーに参加したという方もおられ、3日連続の興奮が押し寄せてきた。ヤマセミは一度止まると長居してくれるのがうれしい。30分くらい見ていただろう。その後は球磨川の河口に立ち寄り、そしてツルが集う出水へと向かった。
 出水平野に着きツルの多さに圧倒。この冬は1万5千羽を超えるツルが越冬していると数字が出ていた。さてこの中からクロヅル、カナダヅルを探さなくてはならない。そして今シーズンは珍しくアネハヅルが渡来している。出水では13季ぶりだという。クロヅルとカナダヅルはすぐに見つかった。しかしアネハヅルは見つからず、明日に持ち越しとなった。翌早朝、西干拓で寝ていたツルたちが東干拓に出勤する。我々は東干拓でツルたちの到来を待ち受ける。次から次とやってくるツルの群れに言葉が出ない。ツルよりも高いところをはばたきが早い鳥が舞う。オナガガモの群れだ。その数も尋常ではない。そんな光景を見ているうちに東の山からお日様が顔を覗かし始めた。タイミングよく剥がし干拓に出勤していたツルたちが西へ帰って行く。その光景は美しく、出水の早朝は二度楽しめるのである。ホテルに戻り朝食をとり、持ち越したアネハヅルである。しかし何処にもいない、見当たらない。出水を去る時間が迫って来た。そんな時、展望台に上がっていた参加者から電話が入った‘アネハヅルいましたよ!’下に残っていた人たちとともに展望台に上がり、遠かったがアネハヅルをしっかりゲットした。
 4日間のツアーであったが、毎日興奮の連続。珍しい鳥もたくさん見られ、2019年、締めくくりの良いツアーができた。2020年もこの調子で進んでいければと強く願った年末となった。

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°歔瓩稜盛銘呂鬟織殴蠅群れ飛ぶ
諫早干拓のアシ原の上空を舞うハイイロチュウヒのメス
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E賤寝譴隆崖磧▲坤哀蹈モメが目の前を行ったり来たり
ぅ愁螢魯轡札ぅ織シギの姿に、皆の目は釘付けに
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ダ邊澆砲燭燭困爛灰汽の群れとカワウ
Ωやすい場所に止まってくれたヤマセミ
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直ぐに見つけることができたカナダヅル
早朝、大きな群れで飛び交うオナガガモ
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日の出を背景に西干拓他に戻るツルたち
やっと見つかった13季ぶりのアネハヅル
日記   2020/02/10(Mon) 11:50:04

第五十六回 2019年 最終の海外ツアー (12月8日)
 2019年も、様々な国へ同行させていただいた。そして最後のツアーとなったのが台湾金門島のツアーである。金門島は、中国福建省の南部に位置するアモイ市から、わずか2劼靴離れていない小さな島である。生息する野鳥を見てみても、台湾本土の野鳥とはだいぶ種類が異なり、台湾本土からのバーダーも多く訪れる島となっている。
 このツアーは5日間のツアーで、初日、2日目の午前中と最終日は台湾本土の野鳥を観察。中2日とちょっとが金門島での観察になっている。台湾本土では烏來と台北市内の植物園を巡る。烏來の見どころは、早朝に集まってくるベニサンショウクイだ。オスが赤く、メスが黄色。この鳥が50羽ほどの群れを作って飛び交うのである。その様は花びらを散らしたように見えとても美しい。台湾の方がこの風景を見て、鳥にはまることも多いらしい。しかし、この群飛は早朝に限られ撮影が難しいのが難点だ。烏來には、泊まる宿を中心とした山中を30分ほどで回れる1周道路がある。台湾の国鳥であるヤマムスメがよく見られ、今回も見られたのだが少々遠く残念だった。その代わりと言っては何なんだが、台湾に局所的に棲むヒゴロモというコウライウグイスの仲間が近くで見られたのは幸運であった。植物園ではゴシキドリやクロエリヒタキ、最近固有種に格上げされたヒメマルハシなどを観察。ツアー参加の方々には、金門島とは見られる野鳥がずいぶん違うことを感じられたことだろう。
 さて、金門島では2日ちょっとの時間で80種類を超す野鳥に巡り合った。その中にはヤツガシラやクロウタドリ、タカサゴモズなど、日本では珍鳥と言われている野鳥も多い。宿は海に近く養魚場、干潟、マングローブ林、芝生広場と環境に富み、早朝からバードウォッチングが楽しめる。養魚場ではアオショウビンの姿、干潟ではヒメヤマセミがホバリングを、マングローブ林ではカラムクドリ、ギンムクドリが餌取りをし、芝生ではヤツガシラ、クロウタドリがいる。早朝から興奮の連続だ。朝食後には、もう一ヶ所の干潟へ向かってみるとオニアジサシの群れが羽を休めている。突然飛び上がったと思ったら、また戻って来るというサービスを何回か行ってくれ、そのたびにシャッターの音が鳴り響いた。金門島には、自由に出入りできる公園などがいくつもある。それらの公園を時間の許す限り巡ってみる。ヤツガシラとクロウタドリは何処にでも現れる。参加者の方も ‘またか!’という雰囲気になりだんだん見なくなる。ハクセキレイもよく見かけるが、金門島はホオジロハクセキレイが多い。コイカル、ビンズイ、マミジロタヒバリ、カササギ、クビワムクドリなど次々に現れては歓声が上がる。最も盛り上がったのはエンビタイヨウチョウが現れた時だ。ちょうど地元のバーダーが撮影しており‘こっちに来なさい’と手招きしてくれた。しばらく待っていると、近くで羽を休めていたエンビタイヨウチョウが現れ、ささっと花の蜜を吸っては常緑の木に隠れ、そしてまた現れるという行動を何回もしてくれ、皆夢中でシャッターを押していた。以前、金門島にはヤマショウビンが越冬しに渡って来ていた。10羽以上はいたのではなかろうか。それが徐々に少なくなり、最近は全く渡って来なくなってしまった。ツアーでもヤマショウビンが一番人気だったが、今はエンビタイヨウチョウが一番人気になっている。
 金門島のツアーを始めてから、もう10年以上も経つ。以前いた鳥が姿を消し、そして新しい鳥が入り込み、徐々に鳥の相が変わってきているように思える。時代の流れなのか、それとも地球環境の変化の影響なのかわからないが、野鳥が多いというのは変わっていない。日本は野鳥が減ったと言われているが、野鳥が多い島金門島は変わらないでほしい。

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ゞ睫臈腓らアモイのビル群が望める(止まっているのはクビワガラス)
烏來名物ベニサンショウクイ
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ヒゴロモに出合えたのは幸運だった
じ罵種に格上げされたヒメマルハシ
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ゥ▲ショウビンはどこでも人気者
Ε曠丱螢鵐阿鬚垢襯劵瓮筌泪札
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Д泪鵐哀蹇璽嵶咾捻造鮹気好ラムクドリたち
┨場では必ずと言ってよいほど現れるヤツガシラ
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干潟で見事な群飛を見せるオニアジサシ
金門島で見るハクセキレイはホオジロハクセキレイが多い
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夕方、餌を取るため芝生に下りて来たベニバト
金門島一番に人気者エンビタイヨウチョウ
日記   2020/02/05(Wed) 09:44:48

第五十五回 11月恒例のインドツアー (11月28日)
 毎年、11月下旬はインドのツアーが組まれる。数年前までは12月に企画されていたが、冬期、訪れる北インドは霧が発生しやすく、午前中何もできないことがある。この霧の発生が、年々早まっているように思えてきたので、ツアーを前倒しで11月に行われることになった。12月も、11月も見られる鳥の種類は変わらない。とは言え、野鳥との出合いはタイミングであり、毎年必ず同じ鳥が見られるとも限らないことが、毎年訪れても飽きない理由だろう。
 さて、今回のインドツアーの特徴は、前回まで出合えてなかった鳥が数種類出現したことだ。参加された方々は、これが当たり前だと思ったことだろう。私としては‘お〜!’‘お〜!’の連続で、とても興奮した。その都度‘この鳥はツアーで初めて見られたんですよ!’と、皆さんにお叫んでいた。その鳥はというとアカアシトキ、オレンジジツグミ、カタグロツバメゲリ、レンジャクノジコだ。また、久しぶりに出現してくれた鳥もいた。ベニスズメ、バライロムクドリだ。更にブロンズトキとオオヅルは、ようやく間近で見られることができ、私としてはとても収穫の多いツアーとなった。もちろん今まで普通に見られていた鳥が現れなかったこともあったが、これこそがバードウォッチングの醍醐味なのだと思う。思い描いた通りにはならないのである。
 このツアーの最もメインとなる探鳥地が、世界遺産にも登録されているケオラディオ国立公園である。広大な湿地から形成されている国立公園で、湿地を取り囲むように林や葦原があり、自然環境に富んだ公園になっている。その広さは広大で一日では回りきることができず、丸2日間に亘って探鳥をしている。そんな広大な公園を歩き回るのも大変で、2日目は人力自転車をチャーターして公園の中間地点まで往復してもらっている。2日間で見られる鳥は110種類を超え、5日間の探鳥で160種類ほどの鳥が見られているのだから、野鳥の多さは想像できよう。野鳥の多さに驚くとともに、野鳥との距離が近いことにも驚かされる。インドは動物をとても大切にする民族である。野鳥をいじめる人などおらず、おまけにケオラディオの公園内は一般車が通れない。車を気にすることなく、近い鳥を思う存分堪能できるのである。
 入り口で入場券を買い求め、いざ出発。最初は草原や林が続く。大きな木にはエジプトハゲワシが群れをなして羽を休めている。時折、公園の外から入ってくるハゲワシ、逆に外へ向かうハゲワシが上空を通過する。少し歩くと、毎年インドコキンメフクロウが塒にしている木に到着する。皆で上から下までその気を確認すると、あっ!いたいた、洞から身を乗り出している小さなフクロウがいた。翌日は2羽になっていて、寄り添って羽づくろいする姿が可愛かった。更に歩を進めると、地面を歩いている小鳥が目に入った。オガワコマドリだ。インドでは普通の冬鳥で、ガイドにオガワコマドリが見たい!と言っても、そこらへんにいるからと一蹴されてしまう。しかし我々日本人にとっては珍鳥。オガワコマドリが現れると皆さんの目の色が変わる。林を抜けると、いよいよ湿地帯が始まる。先ず目に入ったのがカンムリワシ。枝にボーッと止まっており、右から左から。皆、好き好きなな角度から撮影。カンムリワシの目の前で動いても全く動こうともせず、せっかくなのでドアップでも撮影していると、アオショウビンもいるよ!との声。アオショウビンもインドでは普通種。これまた距離が近い。皆のシャッター音が鳴りやまない。更に歩を進めると、湿地の中に林が形成されている島がある。その島はインドトキコウやウ類のコロニーになっており、ヒナの声が騒がしく鳴り響く。今年は繁殖がは早かったのか、巣の数が少なかった。ホテイソウやスイレンのある湿地ではムラサキサギやアオサギ、バン、アジアレンカクが生活している。特に青色が美しいセイケイの姿は目をひく。ここまで、何種類の野鳥に出合えたのか、もうわからなくなっている。ガイドが脇道へと案内する。オオヅルの声が聞こえたらしい。300mくらい歩いただろうか、いたいた!オオヅルの親子が餌を取っている。ツルの仲間は警戒心が強いのが通常。ましてやヒナを連れている。皆、慎重に!と伝えたが、このツルも一向に人間を気にしない。道すがらヨーロッパチュウヒ、インドワシ、カラフトワシの猛禽類、ブロンズトキ、シロエリコウ、リュウキュウガモ、ハイイロガンなどなどが現れ、充実した脇道散歩となった。
 インドでの探鳥は、本当に鳥が近い。鳥を見た!という感覚が非常に高く、毎日毎日心が満たされるのが分かる。さて、今年の11月のツアーで、また新たな種類が現れてくれるだろうか。現れなかったとしても充実したツアーになることだろう。

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.ぅ鵐疋張◆爾能蕕瓩討療仂譴箸覆辰織▲シトキ
△海舛蕕盻蕕瓩討離レンジジツグミ
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ケオラディオ国立公園。先ず出迎えてくれるのがエジプトハゲワシ
1羽だったインドコキンメフクロウが、翌日には2羽でいてくれた
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ゥガワコマドリの出現に、皆興奮
ζ┐欧覆ぅ潺淵潺ンムリワシ。どアップでパチリ
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Дぅ鵐匹任魯▲ショウビンも普通に見られる鳥だ
大きなコロニーを作るインドトキコウ
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今回は親子で、しかも間近で見られたオオヅル
その名の通り、人が笑うように鳴くワライバトもケオラディオでは常連さん
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夕日を浴びるアジアヘビウ

日記   2020/01/29(Wed) 10:02:13

第五十四回 秋、恒例の2つのツアー(伊豆沼編) (11月16日)
 毎年、秋に行われる2つのツアー。それは佐渡島でトキを見るツアーと、宮城県伊豆沼・蕪栗沼でガンを見るツアーである。
 10月中旬、北からガン類が伊豆沼と蕪栗沼にやって来る。11月にもなると、その総数は10万羽を優に超え、その群飛はバーダーたちを魅了する。そのガンたちが織りなす素晴らしい光景を見るのがこのツアーの目的である。昨年から伊豆沼へ向かう途中、福島県の裏磐梯に一泊し、渡来したばかりの冬鳥も見ようと、少々欲張ったツアーにしている。
 さて裏磐梯だが、猪苗代のインターを降り、先ずは猪苗代湖周辺でハクチョウやカモを見学。田んぼには点々とハクチョウの姿が見られる。山々はまだ紅葉が残り、秋の風情をかもし出している。そんな山々を背景にハクチョウが舞う姿は美しい。田んぼで餌を取るハクチョウを見ていると、突然猛スピードで突っ込んでくる鳥がいた。青い背中が見えコチョウゲンボウだと分かったが、あっという間に過ぎ去ってしまった。道路を挟んだ反対側の田んぼには100羽ほどのカラスが群れている。ミヤマガラスである。秋口は猪苗代湖周辺の田畑で過ごし、雪が降る本格的な冬が近づくと郡山へと下って行くのが、福島県に渡ってくるミヤマガラスの行動だ。コクマルガラスはいないかと探したが、全てミヤマガラスであった。
 猪苗代湖周辺を散策し、裏磐梯へと向かった。この時期アオシギが見られることが多く、昨年見られたポイントへ向かった。しかし今年の台風の影響だろう。水路の水が多く、とてもアオシギが餌を探せる状態ではなく、残念ながらアオシギを見ることができなかった。翌日は林の中を散策。上空をいくつものツグミの群れが飛んでいく。今、渡って来たばかりの様子だった。そんなツグミを見ているとヒーというレンジャクの声が聞こえてきた。どこだ?どこだ?と探していると、参加者の一人が、あれは!と指を差す。いたいた!数羽のヒレンジャクが木に止まっている。少し遠かったが、ヒレンジャクだとしっかりわかる。裏磐梯はヤドリギが多い。数の上下はあるが毎年見られている。昨年はレンジャクが不作の年だった。今年は当たり年だろう。今頃は数百というレンジャクが見られているかもしれない。その他マヒワ、アトリ、シメ、イスカなどが見られたが、数はまだまだ少なかった。
 午後は、いよいよこのツアーのもくテクである伊豆沼・蕪栗沼へと向かった。先ずはシジュウカラガンを求め、毎年のように見られている田んぼへ向かった。いるいる、数百というシジュウカラガンがいた。光はやや逆光気味。順光側にはいないかと、もう少しバスを走らせると、マガンの混じって数十のシジュウカラガンが見られた。夕方は、蕪栗沼でガンが塒へ戻って来るのを待ち受けた。続々と沼に帰ってくる。小さかったガンが、徐々に大きくなり、色も分かるようになってくる。あれっ、白いものが見える。ハクガンだ!幼鳥ではあったが、しっかりとハクガンをとらえることができ、今日はこれで4種類のガンを見たこととなった。残るはカリガネ。明日、探しに行きましょうと、その日の観察は終了した。
 最終日、早朝のガンの塒立ちを観察するため、暗いうちにホテルを出発したが、運悪く曇り空。朝日を臨むことはできなかったが、騒がしい鳴き声とともに沼を飛び立っていくガンの群れを、皆さん感激しながら見ていた。朝食後、いよいよカリガネポイントへ。マガンの群れがいくつかに分かれており、バスの中から双眼鏡で探していく。なかなか見つからない。毎年いる場所だ。バスの運転手さんにもう一周してもらうようにお願いする。一つのマガンの群れの中に気になったガンが目に入った。もしかしたらという思いで、双眼鏡を望遠鏡に換えてしっかり確認。カリガネである。カリガネいましたよ!と皆さんに伝え、同時に近づき方を伝授し、だるまさんが転んだ状態で皆で近づいた。初めは双眼鏡でもよくわからない距離だったが、徐々にカリガネが大きくなり‘今下向いた’‘畦を降りた’など、皆が解説し始めた。1時間は見ていただろうか。皆、満足気にバスに戻って行った。夕方は、もう一度蕪栗沼へ行き、ガンの塒入りを観察したが、場所を少し変えての観察。この場所は帰ってくるシジュウカラガンが多く、見る見るうちに沼はシジュウカラガンに埋め尽くされ、いったい何羽のシジュウカラガンがいるのだろう!と皆、びっくりしながら観察した。
 今年も見事な風景を見させてもらった。晩秋、このガンの風景を見ないと冬が始まらないと感じている。ありがたいことに、毎年ツアーが成立し、この見事な風景を見させてもらっているが、きっと、ツアーが不成立になっても足を運ぶのだろう。来年は、またどんな風景を見させてくれるのか楽しみである。

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々藩佞了海鯒愀覆鉾瑤崔苗代湖のコハクチョウ
珍しくなくなったシジュウカラガンの群飛
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マガンの親子
こГ脳しずつ、だいぶ近づけたカリガネ
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ネ縞、蕪栗沼に帰ってきたガンの群れ
沼に落ちていくように入って行くガンたち


日記   2020/01/08(Wed) 10:45:54

第五十三回 秋、恒例の2つのツアー(トキ編) (10月28日)
 毎年、秋に行われる2つのツアー。それは佐渡島でトキを見るツアーと、宮城県伊豆沼・蕪栗沼でガンを見るツアーである。
 トキのツアーは10月下旬に行われた。10月下旬は稲刈りが終わり、田んぼで餌を取るトキが見やすい時期に当たる。更に非繁殖期のため、トキ色が実に美しい。今回も9時過ぎのフェリーの乗り新潟港から、佐渡の両津港へと向かう。佐渡に着き、先ずはトキの森公園へ行き、トキについての知識を深めていく。そしていざ田んぼへ、トキを探しに向かいうと、あっけなくトキが見つかる。現在トキは500羽近くが野生で暮している。直ぐに見つかるのも当たり前かもしれない。1羽で行動するトキ、数十羽の群れで行動しているトキなど様々。田んぼで餌を取るトキを観察し、別の場所へと移動すると、偶然枯れ木に止まっているトキを発見。田んぼで餌を取っているトキは警戒心が強く、車が近づいただけで飛び立ってしまうが、木に止まっているトキは警戒心が薄いようで、かなり近い距離で見ることができ、参加者の皆さんも興奮して見たり、撮影したりしていた。夕方、トキの塒入りを見に行った。その際、下見の時に知り合ったトキに詳しい方に来ていただき、トキの卵の黄身は赤いということや、交尾は5秒以上でないと受精卵ができないということなど、楽しい話を聞きながらトキがやって来るのを待っていた。トキの塒入りは1羽、もしくは2羽でパラパラとやって来る。翌朝は、逆に塒立ちということになるが、塒入りと同じように1羽か2羽がパラパラと出ていく。方向も東へ向かうものもいれば西へ向かうものもいて、おのおの好きな田んぼがあるようだ。一時は日本のトキは絶滅してしまったが、中国から借り受け徐々に数を増やし、今では苦労することなく野生のトキが見られるようになった。このようになるまでトキにかかわった方の苦労は大変だったことだろう。本当に感謝申し上げたい。今は、佐渡島だけでしか見られないが、そのうち本州の大空を舞うトキの姿が見られるかもしれない。2日間、たっぷりトキを見、夕方の船で新潟港へと向かった。船が出港すると、相変わらずウミネコが後をついてくる。しかし西空には夕日が輝き、夕日を背景に飛ぶウミネコの姿も美しかった。
 佐渡島へ渡る前は、新潟の潟湖を巡ったが、あいにくの雨模様。また例年より暖かな日が続いているせいかカモが少なかった。あまり成果が得られなかったが、福島潟ではのんびりしているオナガが見られ、関東の人には珍しくないが、関西から来たお客さんは大変喜んでいた。夕方は、白鳥の湖で有名な瓢湖を訪れた。幸い雨も止み、田んぼで餌を取っていたハクチョウが、塒である瓢湖に次々に帰ってくる様子が見られた。紅葉がまだ残っていたため、その風景はとても美しく感じられた。さて来年も佐渡へ。来年は野生のトキは何羽ほどになっているのだろうか、楽しみである。

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‥弔鵑椶捻造鮗茲襯肇
¬擇忙澆泙辰討い襯肇は警戒心が薄く、近くで見ることができた
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T容り、塒立ちの時は、頭上をトキが飛んでいく。
ね縞、新潟港へ向かう船の後をついてくるウミネコ
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ナ‥膤磴療庫沼罎ら見られたオナガ
ι燦个縫灰魯チョウが次々に帰ってくる
日記   2019/12/23(Mon) 11:45:47

第五十二回 秋の渡りの季節 (10月25日)
 更に季節が進み、渡りの季節がやって来た。恒例のツアーになった長崎県福江島ツアー。福江島は秋、南へ渡って行くハチクマが日本の最終出口と選んだ地である。9月下旬、大瀬崎という岬からたくさんのハチクマが中国大陸に向けて飛び立っていく。私にとっては今回で3回目となるが、毎年、毎日1000羽を超えるハチクマが飛び立っていく。その様はまさに壮観である。 今年はすっきりと晴れた日が少なく、西を望むと雨雲が広がっている日もあった。しかし、この大瀬崎ではこのような天気が幸いする。早朝、ようやく日が昇ろうかという頃からハチクマの渡りが始まる。周辺の山で羽を休めていたハチクマが次から次へと湧き出てくる。何十羽のタカ柱が現れたかと思うと、西へと向かう。そしてまたタカ柱が現れ西へと向かう。そのような光景を何回も見ることになり、8時ごろまでにほとんどのハチクマが西へと向かってしまうのだが、天候が優れないと、西へ向かったハチクマが大瀬崎に戻って来ては、またタカ柱を作り、長い時間ハチクマを見ることができるのである。渡って行くハチクマもいれば、福江島に留まるハチクマがいて、留まったハチクマは翌日以降に渡りが行われるのである。今回は9月25日から28日までの3泊4日でツアーが行われた。ここでも毎日調査が行われており、その調査結果は25日が1700羽、26日は1500羽、27日は1400羽、28日は、なんと3900羽ものハチクマが現れたことになっていた。戻ってきたハチクマは、日中、あまり姿を現さないが、ハヤブサやアカハラダカが飛んだり、小鳥たちが姿を現したりして我々の相手をしてくれる。小鳥に関しては一昨年、昨年はハイイロオウチュウが見られたが、今年はいなかったのは残念だった。その代わりと言っては何だが、大瀬崎へ行く途中の池にアカガシラサギ、クロハラアジサシ、大瀬崎ではカラムクドリが見られ、様々な鳥が渡りの中継地として利用していることがうかがわれた。今回も4日間、大いに楽しませてくれた福江島であった。
 渡りと言えば、10月は北海道を訪れた。渡りの岬として有名な襟裳岬と室蘭の測量山を訪れたが、両岬とも風が強く、特に室蘭では暴風が吹き荒れ、渡りの鳥はさっぱりであった。室蘭と言えばノスリの渡りが有名で、10月一月で1万羽が渡るという。前日まで良かったと地元の方に言われ、一日ずれていれば!そんな思いを強くした。しかし襟裳岬ではハイタカがたくさん渡り、突然目の前を横切るハイタカにびっくりさせられた。また、ハヤブサの若鳥がいて、しつこくトビに突っかかる姿は楽しかった。10月の北海道ツアーの目玉は渡りの岬の他に、十勝平野でのガン類の観察がある。十勝平野はガン類の渡りの中継地になっていてマガン、ヒシクイ、シジュウカラガン、ハクガンの4種類のガンが見られる。特に、日本に渡ってくるハクガンのほとんどが十勝平野に立ち寄る。昨年は、第一陣渡って来たばかりだったようで、それほど数はいなかった。はてさて今年はどうだろうかと、ハクガンを探しながらバスを走らせる。するとシジュウカラガンやマガンが一定方向へ飛んでいく姿が目に入った。バスの運転手にその方向に向かってもらうと、3羽のハクガンとともに4種類のガンが一堂に会している農場にたどり着いた。ガンたちを警戒させないよう、皆で時間をかけゆっくりと近づき観察。観察している間にも建物の陰にいたのだろう、シジュウカラガンの群れが現れる。建物の向こうはどうなっているのだろう?と気になったが、しばらくハクガンを観察する。30分くらいハクガンを見ていただろうか。再びバスに乗り込み、気になっていた建物の裏側が見える位置に移動すると真っ白い風景が広がっているのに一同びっくり。物凄い数のハクガンが横一列に広がっていた。いったい何羽のハクガンがいるのだろう!ツアーの後、地元の方にお会いする機会があり話を聞いたら、今年は700羽のハクガンが渡来したという。シジュウカラガン同様、ハクガンも確実に増えているようである。
 秋は、多くの種類の野鳥に出合うことはないが、秋ならではの野鳥の風景が広がっている。一年を通して見ることで、野鳥に対しての理解が深まるのではないだろうか。

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‖臉ズ蠅妨かう途中の池で出合ったアカガシラサギ
⊃羽のクロハラジサシも飛び交っていた
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ハチクマの渡りは日が昇ると直ぐに始まる
ぢ臉ズ蠅ら海へ飛び出すハチクマの群れ
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テ上間近を飛行することも珍しくない
ζ中はハヤブサが頻繁に飛行する
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Д灰汽瓮咼織は大瀬崎からどこへ向かうのだろう?
╋濔慳┐如¬椶料阿鯆眠瓩垢襯魯ぅ織にびっくり!
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ハヤブサの若鳥が、何回もトビに突っかかていた
3羽のハクガンを発見
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農場の建物の裏には数百のハクガンが
北海道のツアーではナキウサギとの出合いも目的の一つ

日記   2019/12/20(Fri) 09:27:11

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