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 第二十八回 朱鷺色に染まる佐渡へ (11月1日)
 昨年下見をし、トキの美しさに惚れ、今年ツアーを企画した。おかげさまで多くの方の参加を得、二度にわたり佐渡を訪れることができた。
 初日は、先ず新潟市周辺の佐潟、福島潟、瓢湖を巡った。水鳥はまだまだ少なく、おまけにカモ類はエクリプス状態であったが、佐潟周辺の田んぼではコハクチョウが集まり、福島潟周辺の田んぼではヒシクイやマガンが餌をついばんでいた。その中に2羽のカリガネが見られたことは幸運だったと言えよう。福島潟は広大な葦原を持ち、チュウヒが数羽待っていた。チュウヒが舞う度にコガモの群れが飛び交う様子は壮観であった。夕方は瓢湖でハクチョウの帰りを待ち、掲示板では3500羽のハクチョウが飛来しているとの表記があったが、時間の関係上300羽ほどの帰りを見届けホテルへと足を進めた。
 2日目からは、いよいよトキが舞う佐渡へ渡る。新潟港ではウミネコやユリカモメが乗船客が与えるかっぱえびせんを目当てに集まって来る。就航してからも30分くらいはついてきただろうか。そのうち、餌をくれないことが分かり姿が見えなくなった。その他の海鳥については、ほとんどいなかったが、見事な虹が現れた。海では遮るものがなく、端からは端まで、初めて見る光景であった。
 さて佐渡に着き、先ずはトキが飼育されているトキの森公園へ向かうが、その途中の田んぼで早くも野生のトキに遭遇。昨年訪れた時、野生のトキは300羽と伺ったが、今年は370羽になっているという。確実に野生のトキは増え、目にする機会も増えている、というよりも確実に見られると言った方が正確であろう。今回も何回となくトキに出合うことができ、その美しさを堪能した。今回訪れた時は、丁度冬型の気圧配置になり、日本海側に筋状の雲が現れていた。そのため雨が降ったり、曇ったり、晴れたり、また雨が降ったりと、目まぐるしく天気が変わった。しかし、その目まぐるしい天気が私たちに幸運をもたらしてくれた。トキを見ている時に雨が降ってきた。トキにとっても雨は厄介者。時折羽毛に着いた雨を吹き飛ばすように体をぶるぶるさせていたが、トキがぶるぶるすると、後頭の冠羽が逆立つのである。普段見ていると、冠羽を逆立てることはなく、ぶるぶるした瞬間にはカシャカシャ・・とシャッターの音が鳴り響いた。また、虹を背景にトキを見ることができ、最終日には、何と虹がかかる空へ、トキの群れが舞ってくれたのである。その光景には、皆が息をのみ、その美しさに大きな感動を覚えた。
 学名がnipponia nipponとついたトキ。日本本来のトキは絶滅してしまったが、幸い同じ種が中国に棲んでいることが分かり、中国では既に人工繁殖に成功し、人工繁殖したトキを野生に戻していた。そのトキを借り受け、日本でも人工繁殖を行い野生に戻し、徐々に数が増えている。昔のように全国にトキが舞う姿が見られるようなるだろうか。日本には朱鷺色という美しい言葉がある。多くの方に朱鷺色とはどのような色なのか、是非見てほしいものである。

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.船絅Ε劼糧行で乱舞するコガモの群れ(福島潟)
∧‥膤稾省ヒシクイ
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M縞、瓢湖にも返ってくるコハクチョウたち
ぞ菫サ劼ら餌をもらおうとするユリカモメ
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イ靴个蕕船についてくるウミネコ
佐渡へ向かう途中に出現した見事な虹
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Я瓩もトキに遭遇
飛翔した時が美しい朱鷺色に感動
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雨が降ると冠羽をよく立ててくれる
塒に戻ってきたトキ
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トキの背景に虹が現れる
虹がかかる空に舞うトキに感動


日記   2018/11/07(Wed) 10:00:01

第二十七回 冬鳥の季節へ (10月22日)
 先日、犬を散歩していると、畑で餌を取っているノビタキが目に入った。散歩が終わり急いでカメラを手に取り畑に向かった。今年は、モズが里に下りてくるのが早く、モズを見ても秋を感じることはなかったが、ノビタキを見ると、やはり秋を感じないではいられなかった。ここでノビタキがいるなら河川敷にも、と思い近所の相模川と中津川へ出向いたが、ノビタキの姿は何処にもなかった。しかし、セイタカアワダチソウに止まり高鳴きをするモズを発見し、秋らしい写真を撮ることができたのは収穫だった。
 さて、秋と言うとタカの渡りを思い浮かべる。今年、も9月下旬に長崎県の福江島を訪れた。毎日天気が良く、朝日が昇る前から次々とハチクマが現れ、タカ柱を作り西へと渡って行った。その数1000羽以上。それは見事な光景であった。今回はハイイロオウチュウのおまけがついたのは嬉しかった。そしてノビタキを見た翌日からは、北海道の十勝・襟裳・室蘭を巡るツアーに出かけた。十勝平野はガン類の渡りの中継地。今年はどの畑に降りているか?先ずは飛んでいるガンを探すことから始める。突然、大きな群れが飛び出し移動を始めた。何とラッキーなことか。直ぐにガンを追いかけ、舞い降りる畑を突き止めると、そこには無数のシジュウカラガンが!1000羽以上はいただろうか。以前は珍鳥だった鳥が、これほどの数になろうとは。しかし、一つの畑にいるガンが全てシジュウカラガンというのは壮観である。十勝平野のもう一つの狙いはハクガン。まだ最盛期ではなかったが、3つがい22羽の群れを見つけることができた。翌早朝には60羽近いハクガンが飛んでおり、ハクガンもこれからどんどん増えてくることだろう。
 十勝平野に来る前に襟裳岬に立ち寄った。襟裳岬もからも猛禽類や小鳥たちが海へ飛び出していく。オオタカ、ハイタカ、ツミなどの猛禽類を見たが、ここは小鳥の渡りが素晴らしい。今回はシジュウカラが多く、100羽くらいの群れがいくつも飛んで行った。時には身体にぶつかりそうなコースを取るものもいて、皆で‘オー’‘ワオー’などと歓声を上げながら眺めていた。
 そして渡りのもう一つの地、室蘭。ここも小鳥たちがたくさん海に飛び出し渡って行く。その小鳥を狙うハヤブサも室蘭の名物だ。今回は、ハヤブサが朝から飛びっぱなし、それもペアーでである。時折翼をつぼめ急降下。飛び込んだ先は林に遮られ見えなかったが、急降下するたびにシジュウカラなどが‘チーチー’と警戒音。しばらくしてハヤブサが上昇し旋回。どうやら失敗した模様だが再び急降下。海を渡る小鳥たちも必死だが、その小鳥を狙うハヤブサも必死である。9時を過ぎたあたりから、南へ渡るノスリが目立つようになってきた。室蘭は、多い時には一日に3000羽ほどのノスリが渡るという。今回は200羽か300羽くらいだっただろうか。大きなタカ柱は見られなかったが、それでも次々に現れるノスリに数の多さを実感した。
 この時期は渡りの名所以外では、それほど野鳥が目につかないので、今回のツアーではナキウサギを見に行ったり、赤く染まった林を飛び交うハシブトガラやヤマガラなどの普通種と言われる鳥を探したり、それこそ紅葉を楽しんだり、秋の北海道を満喫してきた。これから冬鳥が続々と渡って来る。参加者の皆さんに‘冬鳥に出合ったら今回見てきたように、海を渡り、ハヤブサからも逃れやって来ていることを忘れないように’と、偉そうなことを言ってツアーを終了した。
 家に戻り、翌21日。朝‘ヒッ、ヒッ’という声で目が覚めた。ジョウビタキである。今シーズンの初認であったが、妻から、昨日から声が聞かれるようになったと聞かされた。正に海を渡り、私と同じく昨日の到着。今年のジョウビタキの初認は、例年とは違った感情が湧き出るようであった。さて今年の冬鳥の状況はどうだろうか。いちバードウォッチャーとしては楽しみであるが、ガイドとしては不安でもあり、楽しい冬になることを願うばかりである。

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ゞ畚蠅糧で初めての遭遇になったノビタキ
∪遽茲い帽がる田畑を巡る
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モズ。秋らしいカットが撮れ満足
な々湘腓離魯船マの渡り
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ツ祖札魯ぅぅ蹈ウチュウとの久々の出合いになった
μ疑瑤離轡献絅Εラガン、本州に飛来するのはいつになるだろう
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Г笋辰噺つけたハクガンの親子
┳い鯏呂訃鳥を狙うハヤブサ
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ノスリ。群れで撮影したかったな
まるでモデル気取り?のナキウサギ
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今が見ごろ、北海道の紅葉
ヤマガラも紅葉でパチリ
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今年も無事到着ジョウビタキ

日記   2018/10/24(Wed) 09:54:32

第二十六回 野生の王国!ボルネオ (9月14日)
 8月は野鳥を探すのが難しく、ツアーもほとんどなかった。正に夏休み状態。息子たちと過ごす時間も長く、ツアーが忙しい時期は顔すら見る時間もないので、これで帳尻があっただろうか。9月に入り、再びツアーが少しずつ増えてくる。私にとっては、この9月が年度替わりのように感じる。そして最初のツアーが、なんとマレーシアのボルネオ島、いきなり海外ツアーからの始まりである。
 さて今回のボルネオは、タビンという野生動物保護区、そしてキナバル山の麓の森林地帯、主に2ケ所での探鳥がメインとなる。タビンにはカニクイザル、ブタオザル、オナガザルなどの野生のサルが豊富。中でも人気が高いのは、もちろんオラウータン。今回も2回ほど見ることができ、そのうち1回は、宿泊地のキャビンの目の前で見ることができたことは嬉しかった。オラウータンは毎夜、寝床を変更するようで、あちらこちらの木の上部に古い寝床跡があった。そして今回、運良くキャビン近くの木に寝床を作ってくれたのである。鳥はというと、先ずはサイチョウ類を挙げなければならないだろう。タビンの森にはサイチョウ、キタカササギサイチョウ、ムジサイチョウなど8種類のサイチョウ類が生息している。熱心な現地ガイドさんのおかげで、もちろんチラッとしか見ることができなかったサイチョウ類もいたが、全てのサイチョウ類を見ることができた。ガイドさんがサイチョウ以上にこだわっていたのがヤイロチョウ類だ。ボルネオには固有種のヤイロチョウが3種類も生息している。その3種類すべてがタビンの森に棲んでいる。毎日毎日必死に探すが、やはりヤイロチョウ類は難しい。声はすれども姿は見えずである。タビンでの最終日、ようやく1種類発見。今回3種類の中の1種類しか見られなかったが、その美しさに感動であった。その他、世界最大のキツツキと言われるボウシゲラ、森に棲むカワセミ類カザリショウビン、アオヒゲショウビン。そしてヒロハシ類、タイヨウチョウ類、ヒヨドリ類、チメドリ類など90種類を超す野鳥に出合ってきた。あっ、そうそう!ナイトウォッチングも楽しかった。キャビン近くを流れる小川で魚を獲るマレーウオミミズク、20cmと小さなスンダガマグチヨタカ、枝で寝るミズオオトカゲ、夜道を徘徊するベンガルヤマネコ、一本の木に集まるツノゼミなどを見てきたが、何よりびっくりしたのは、それらを見つけるガイドさんの能力の高さだ。よくもあれが見えるものだ!感心しきりであった。
 タビンを後にして次に向かったのは、ボルネオ島の最高峰キナバル山の麓に広がる森林地帯。キナバル山は世界遺産に登録されており、毎日登山客が絶えない。朝から次々と登山客がやって来る風景は富士山と同じである。さてここでは赤い鳥が目につく。ボルネオムネアカハナドリ、ベニタイヨウチョウ、ヒイロサンショウクイ。最も出合いたかった赤い鳥はキヌバネドリの仲間であったが、今回は残念ながらそのチャンスは訪れなかった。ウグイスの仲間、チメドリの仲間など地味な小鳥も多かったが皆魅力的だ。歓声が上がったのはアイイロヒタキだ。青系統の鳥、それも目のかわいいヒタキ類とくれば当然である。アオ、コン、アイ、ルリ。青系統の色を少しの違いで色分けする日本人の感性の高さがうかがわれる。逆に、コタ・キナバルの町からほど近い公園にインコがいた。その名はコオオハナインコモドキ。インコなのにインコモドキである。モドキと名が付く鳥はたくさんいる。日本人は感性が高いのだから、もう少し気の利いた名がなかったのか!といつも思ってしまうのである。
 さて、ボルネオでたくさんの野鳥、動物に出合ってきたが、タビンの野生動物保護区に入る手前は、広大に森が伐採されアブラヤシの苗木が整然と植えられてあった。キナバル山の入り口は人家が立ち並び、その周辺は木が一本もない草地と化していた。ボルネオは日本の夏鳥がたくさん越冬している地であり、夏鳥が少なくなるのもうなずける状況であった。ボルネオの人にはボルネオの生活があり、観光で訪れている我々がとやかく言える立場ではない。我々も山を切り開いて住んでいるのだから。しかし、どうにかならないのだるか。そんな思いも強くして日本に帰ってきた。


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〔據垢鯏舛錣辰栃發オラウータン
▲汽ぅ船腑ξ爐涼罎悩任睫椶鬚劼い織坤哀蹈汽ぅ船腑
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シックなシロクロサイチョウは魔法使いのおばあさん似
ぅ織咼鵑凌后ヤイロチョウを探す
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イ笋辰判于颪┐織坤▲ヤイロチョウに感激
Εビワヒロハシ。東南アジアの森ではヒロハシ類はお馴染みさん
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猛禽類も豊富。警戒心が薄かったウォーレスクマタカ
┥川で魚を探すマレーウオミミズク
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草陰で隠れるベンガルヤマネコ。ガイドの目によって発見
キナバル山と麓の森林地帯
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赤い鳥がよく目についたが、その一つベニタイヨウチョウ
赤い木の実を食べにやってきたアイイロヒタキ
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コオオハナインコモドキ。モドキを取ってあげたい

日記   2018/09/19(Wed) 09:32:59

第二十五回 昆虫を求めて供 8月31日)
 朝晩がめっきり涼しくなり、ひところよりだいぶ過ごしやすくなってきた。蝉の声は少なくなり、代わってコオロギの音が増え、夕方にはアオマツムシの音が騒がしい。一歩ずつ秋が近づいていることを感じる。
 前回、ヤブガラシの花の蜜を吸いに集まる昆虫を中心に紹介してきた。未だにヤブガラシの花にはたくさんの昆虫が集まっているが、この時期、ヤブガラシと並んでニラの花も昆虫をよく集める。近所の家庭菜園用の畑にはニラの小道ができている。菜園を楽しんでいるおじさん、おばさんに挨拶しながらニラの小道へと足を運ぶ。ヤブガラシと同じく、最も目につくのはイチモンジセセリとヤマトシジミだ。時に追いかけっこをしながら花の蜜を吸っている。あっ、オレンジ色のシジミチョウ。珍しくはないがベニシジミはニラの白い花によく似合う。アブ・ハエの仲間もよく集まっている。その中で最も目につくのはナミハナアブ。このアブもいろいろな花でよく見かける。いつも数は少ないが胴体がオレンジ色の帯があるアブはよく目立ち目が奪われる。図鑑で調べるとオオハナアブという名だ。昆虫を見ようと思わなかったら、このアブのことは一生知らずに過ごしていただろう。
 コアオハナムグリ、シロオビノメイガはお馴染みさん。コアオハナムグリは人が近づこうが、スズメバチが来ようが、動かずひたすら蜜を吸っている。シロオビノメイガは人が通るたびに飛び出し、花から花へ、また隣の草へ移動する。蜜を吸い終わった後、茎などで休んでいて、脇を通るたびに飛び出し、その数の多さにびっくりする。カメムシの仲間もよく集まっている。写真を撮り、家に帰ってから調べてみると、カメムシは成長段階で色や模様が変化する種類が多いことにびっくりし、調べるのに苦労させられる。すぐに分かったのが、このブチヒゲカメムシだ。名前の通りひげ状の触角がブチ模様になっているが、それよりも体色が美しいのに魅かれてしまう。
 ハチの仲間では、やはりこの時期はハラナガツチバチがよく目立つ。胴体が細い黒いハチが飛んで来た。ジガバチである。図鑑を見るとサトジガバチ、ヤマジガバチ、ミカドジカバチとそっくりなジガバチが載っている。私にはその違いが分からず、そのままジガバチとした。
 昆虫が集まるところには蜘蛛がいる。ここにもナガコガネグモの巣があったが、そのナガコガネグモを運んでいるハチを見つけた。調べてみたらベッコウクモバチという名であった。クモを専門に狩るハチもいるのか!と、自然界の複雑さ、面白さを感じた。
 さて9月に入ると、野鳥たちの渡りのシーズンだ。しかし秋は昆虫がますます目につくシーズンだ。猛暑も過ぎ、鳥だ!昆虫だ!と、益々忙しくなりそうだ。


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.縫蕕硫屬咲く小道
△海了期、最も目にするイチモンジセセリ
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ベニシジミ、白い花にオレンジの色がよく似合う
ぅ▲屬涼膣屬任郎任皀櫂團絅蕁爾、ナミハナアブ
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ス色とオレンジ色のコントラストが美しいオオハナアブ
Δ馴染みさんのコアオハナムグリ
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Г海舛蕕發馴染みさん、シロオビノメイガ
体の模様が美しいブチヒゲカメムシ
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ジガバチ。似ている種類が多く、正式名称が不明
ナガコガネグモを運ぶベッコウクモバチ

日記   2018/09/05(Wed) 10:03:22

第二十四回 昆虫を求めて (8月20日)
 8月、繁殖が終わり野鳥の姿が見づらくなる。時折ウグイスのさえずりが聞かれ、少数のツバメが飛び交うのが見られる程度だ。干潟にでも行けば渡りが始まったシギやチドリの姿が見られるかもしれないが、こう暑いと外へ出かける気力も薄れてしまう。やはり8月は、家の周辺を散歩しながら昆虫を求めるのがよさそうだ。
 昆虫を集めるヤブガラシがあちらこちらで花を咲かせている。この暑さで例年より昆虫が少ないようだが、暑さに関係なくイチモンジセセリやコアオハナムグリの姿は目立つ。多く感じたのはサビキコリだ。名の通り、体表が錆びついたような感じを受けるコメツキムシの仲間だ。一度に3匹も4匹も見かけることもあった。お盆の終盤から一気に秋めき、さわやかな天気が続く。昆虫の姿も一気に増え、ハチの仲間、アブの仲間、数種類のチョウの姿も見られるようになってきた。イチモンジセセリは追いかけっこをし、マメコガネは交尾中。スズメバチの仲間は他の昆虫を捕獲しようとしているのか飛び回り、昆虫が集まる場所には決まってクモが存在するものだ。こうなると写真を撮るのも忙しくなるが、昆虫の専門家ではないので撮影した後、名前を調べるのが一苦労する。苦労しても名前のわからないものがあり、名無しの権兵衛の写真が増えてくる。しかし、図鑑やネットで名前を調べていると、こんな昆虫がいるのか!と驚いたり、感激したりするのもまた楽しいのである。
 一通りヤブガラシの周辺を見て回り、その他、どこかに昆虫はいないかとうろうろする。我が家の周辺は家庭菜園用の畑が広がっているため、それほど苦労なく昆虫が見つかる。カボチャの葉の上ではオレンジ色をした小さなハムシ、ウリハムシがうごめく。正面から見ると何ともかわいらしい。クワの葉の上にいるハエトリグモの仲間、ネコハエトリを見つけた。ハエトリグモの仲間も正面顔が可愛い。地上にはバッタの仲間がいるが、近づいた時に飛んで逃げる姿で初めて気が付くのである。この時期はクルマバッタモドキが多く、茶色い個体は本当に土色で見つけづらい。このバッタも正面から撮影。かわいいとは言えないが、私と同じ年代であれば仮面ライダーを思い出すだろう。
 昆虫探しで散歩するとき、しばしば息子を連れだす。目線が違うため、私には見つからない昆虫を見つけ出してくれるからだ。昨日もイラクサが繁茂する場所を歩いていると、白黒のゾウムシを見つけてくれた。実はこのイラクサは、フクラスズメというガの幼虫の食草で、人間が近づくと頭を振って威嚇するのである。色はオレンジと黒で美しく、威嚇する行動が面白いので、息子も必ず行きたがる場所なのである。しかし息子も既に中学1年生。いつまで私について来てくれるのか、この夏が最後かもしれない。
 これからニラの白い花が、どんどん花を咲かせる。この白い花も昆虫をたくさん集めてくれる。昆虫もこれから増えてくる。昆虫を求める散歩も、益々楽しくなりそうだ。

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,海硫討和燭目につくサビキコリ
交尾中のマメコガネ
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N辰靴なったらハチが増えてきた、コアシナガバチ
ぅロバネツリアブ。アブの仲間もヤブガラシに集まって来る。
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ゥ淵コガネグモの幼体。秋の産卵時期まで、ここでたくさんの獲物を食べることだろう
正面顔が可愛いウリハムシ
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Щ笋梁膵イなクモの一つネコハエトリ
┣礁魅薀ぅ澄爾鮖廚そ个好ルマバッタモドキの正面顔
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息子が見つけてくれたオジロアシナガゾウムシ

日記   2018/08/22(Wed) 09:38:55

第二十三回 マレーシアへ (7月27日)
 ワイバードは7月決算、8月から第16期が始まる。ということで今期最後の海外はマレーシアとなった。5泊6日のマレーシアツアーだが、探鳥は実質4日間。クアラルンプール周辺の公園や熱帯雨林、そしてフレーザーズヒルなどの高原を巡り探鳥をする。今回は鳥との出合いがとても良く、心に残る出合いがたくさんあった。
 フレーザーズヒルでは、タテジマクモカリドリ、オナガウタイチメドリ、ゴシキソウシチョウといった野鳥の出迎えを受ける。到着し、先ずはトイレと思い車を止めた場所にブラシの木があり、その花の蜜を吸いに来ていたのである。他の場所を巡ると、シジュウカラの仲間のサルタンガラが数羽の群れで忙しく活動していた。久しぶりに出合ったサルタンガラ、それも今までの中で一番近い距離で見られたことに興奮。翌日には、早朝からズアカキヌバネドリがスマホでも撮影できるほどの距離で、固有種のマレーシアミヤマテッケイや美しいカラスの仲間ヘキサン、ヒイロサンショウクイやベニサンショウクイなど綺麗どころの出合いも心に残った。
 私は東南アジアを訪れたら是非見てみたい鳥というものがある。それは、くちばしが他の鳥に比べると幅が広く、ヒロハシと呼ばれるグループの鳥だ。マレーシアでは毎回1種類のヒロハシに出合っていたが、今回は何と3種類のヒロハシに出合うことができ感激した。クアラルンプール郊外の林では全身がこげ茶色をしたガマヒロハシと表情が可愛いクビワヒロハシ、フレーザーズヒルでは鳴き声に特徴があるオナガヒロハシだ。特にオナガヒロハシには常々見たいと思っていただけに感激もひとしおであった。
 マレーシアの野鳥は標高差で棲み分けをしているため、標高を変えればフレーザーズヒルとは異なった野鳥に出合える。ヒロハシ類もそんな野鳥といえる。その他に印象に残ったのはアカコクジャクというキジの仲間。ペアーで現れ、突然雄が翼を広げ求愛をし始めたのには驚いた。アカコクジャクと一緒に現れたアカチャシャコも実に美しい鳥だ。クアラルンプール郊外の林ではオレンジハナドリという小さな鳥が頻繁に姿を現し、モモグロヒメハヤブサという16cmほどの小さなハヤブサも、頻繁に見られたことも珍しかった。胸がピンク色のコアオバト、珍しいハトではないが久しぶりに近くで見られたのは嬉しかった。
 公害の林の中に流れる小さな沢。そこには今回のツアーの目的の一つであったセアカミツユビカワセミが棲んでいる。現場に到着すると、既に数人の現地のカメラマンがセアカミツユビカワセミを待ち構えていた。沢には杖のような棒杭と細い枝が刺してあり、棒杭の下にはバケツらしきものがあった。カワセミ類は何処も餌付けが主流だ。30分くらい待っただろうか、突然セアカミツユビカワセミが飛んで来た。さて、バケツにはどんな餌が入っているのだろう?と興味を持ちながら見ていると、棒杭の上をつつき始めた。何をやっているのだろうと思っていたら、棒杭の窪みに大量のミルワーム。そのミルワームをつまんでは食べ、つまんでは食べ。カワセミ類がミルワームに餌付いていることにびっくりした。見られた嬉しさとともに、ミルワームを食べる姿にがっかりもさせられ、複雑な気持ちでその場を去ることとなった。
 マレーシアのツアーは度々行われていたが、今回のコースは初めてのコース。初めてのコースとしては上々の出合いができたと思う。このツアーが定着するよう、今後も現地ガイドの方と綿密な打ち合わせをしていこう。

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.屮薀靴硫屬量を吸いに来たタテジマクモカリドリ
⊃裕い高い色鮮やかなゴシキソウシチョウ
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6甬離で出合え感激、ズアカキヌバネドリ
ぅ劵ぅ蹈汽鵐轡腑Εイ、東南アジアは色鮮やかな鳥が多い
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ド従陲可愛いクビワヒロハシ
Ε泪譟璽轡△旅馗灰▲エリキヌバネドリ
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Д▲コクジャクの求愛行動
┘クイタダキより小さいオレンジハナドリ
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久しぶりに近くでご対面コアオバト
今回の目的であったセアカミツユビカワセミ


日記   2018/08/10(Fri) 11:48:15

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