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第四十六回 またまた北海道へ (7月4日)
 モンゴルから戻り、今シーズン最後の北海道へと旅立った。今度の狙いはオホーツク海沿いに点在する原生花園、天売島そして旭岳のギンザンマシコである。この時期、原生花園ではエゾノシシウド、ハマナス、エゾスカシユリなど様々な植物が花を咲かせ、その花の上で草原の鳥たちが美声を競い合っている頃である。しかし今年は5月6月に、北海道にしては30度を超す高温が続き、植物の開花が早かったようであった。咲き終わっているハマナスも多く、それに伴い鳥たちの繁殖も早かったようで、さえずる鳥は少なく、例年だと巣立ったばかりのヒナに、せっせと餌を運ぶノビタキの姿が見られるのだが、そのような姿もほとんどなかった。かろうじてハマナスの上でさえずるシマセンニュウとシシウドの上でさえずるノゴマがゲットできた。サロベツ原野では、6月には見られていたシマアオジの声は聞かれず、姿を見ることはできなかった。渡って来たオスが一生懸命さえずっていたが、メスが現れず移動してしまった。こんなところだろう。いよいよもって来年以降、シマアオジが見られるかどうか危なくなってきた。
 原生花園の次は天売島だ。狙いは、天売島で繁殖する海鳥たちだ。早朝、漁船に乗り海鳥が繁殖する断崖絶壁のエリアへ。海に浮かぶウトウやケイマフリが近くで見られ、今年はウミガラス(オロロン鳥)が60羽も飛来したという。見られる確率がグーンと増えた。とは言っても私は見ることができない。漁船の定員は11名。ツアーでは2回に分けて運行し、現地のガイドの方が海鳥の解説員として同行する。私は、船に乗らないグループの方と陸の鳥を探す、いわゆる陸組の案内をするのである。もう3年ほど船には乗っていない。海鳥は、羽幌と天売島を結ぶ航路で観察することで我慢するとしよう。しかし陸ではノゴマ、コムクドリ、ベニマシコなどかわいい小鳥たちが楽しめ、今年はアリスイがよく見られた。小鳥好きな私には、陸があっているのかもしれない。
 天売島から北海道本土に戻り、朱鞠内湖畔の林で2時間ほど山野の小鳥を観察する。バスから降りると直ぐにベニマシコが現れる。キビタキもまだまだ元気がにさえずっている。遠くでヤマゲラが鳴き、ツツドリの声が響く。そろそろバスの方へと皆さんを誘導していると、またベニマシコの声が聞こえてきた。枯れ枝の先でさえずるベニマシコ。その声に誘われるようにもう一羽が飛来し枝先に。2羽のオスが競い合うように枝先に止まり、贅沢な一時を過ごすことができた。さてバスへ!と思った瞬間、次はアオバトの登場だ。観察する時間帯が良かったわけではないが、小鳥たちを十分に楽しむことができた。
 最終日は、旭岳へ登りギンザンマシコの登場を待つ。朝一番のロープウェイで登り、広々とした第3展望台で待つが、なかなか現れない。徐々に待ち疲れてくると突然鳴き声がし、上空を通過する。あーあ!というため息が皆の口から洩れる。また長い待ち時間が訪れる。そんな時、我々を癒してくれたのがシマリスだ。人間のことは眼中にないようで、目の前で毛づくろいしたり、餌を食べたりと可愛い姿を見せてくれる。物凄く近かったのでスマホで写真を撮る人も現れる。そしてようやくその瞬間が訪れた。第3展望台についてから3時間ほどたっただろう。先ずオスが現れた。しかし間もなくハイマツの中へ姿を消してしまった。しばらくたち、今度はメスが現れる。どこどこ?あそこあそこ、と辺りが殺気立つ。そして再びオスが現れる。今度は歓声が上がる。オス・メスともしっかり見られ、待つ時間が長かった分、喜びは大きかった。今年の旭岳は出現が良かったようで、個人的に訪れた方も‘良かった!’良いう声をたくさん聞いた。来年もこうであって欲しいものである。この繁殖シーズン、結局5月から5回も北海道を訪れることになったが、何度訪れても北海道は楽しく、飽きることはない。これから秋、冬と、まだまだ北海道の鳥たちは私を楽しませてくれることだろう。

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,呂泙覆垢両紊任気┐困襯轡泪札鵐縫絅
∈鯒と同じ花でさえずっているノゴマ、同じ個体か?
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NΔ任涼議暫罎妨修譴織▲螢好
づ掲篥腓任皀戰縫泪轡海呂茲見られた
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コГ納回道路で探鳥中、2羽のハヤブサの若鳥が。天売島で生まれたのだろう。
航路上で見たウトウ
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Ъ覽覇盡弌▲戰縫泪轡2羽のオスの共演に歓声が上がる
┻△蟶櫃鉾瑤鵑罵茲織▲バト
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ギンザンマシコを待っている時に現れたシマリス
やっと現れたギンザンマシコの♀
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と♂

日記   2019/10/16(Wed) 09:31:40

第四十五回 珍鳥が棲むモンゴルへ (6月22日)
 台湾の次はモンゴルである。モンゴルは、4種類のサバクヒタキ類、キガシラセキレイ、アカツキシガモ、アネハヅル、オオチドリなどなど、日本では珍鳥と言われる野鳥の宝庫であるため、それらの野鳥を見たいと、毎年多くの方が参加されているツアーだ。今年もたくさんの野鳥を見聞きすることができ、充実したツアーができた。
 モンゴル、ウランバートルへ到着し、翌日、国内線の飛行機を乗り継ぎ南ゴビへと向かった。南ゴビは砂漠地帯であるが、今年は雨が多かったらしく、ある場所では草原と化していた。草原になったからといって鳥の層が変わるわけではなく、いつも通りの鳥たちが我々を待ち受けていた。宿泊するゲルの周りでは、早朝からハマヒバリとイナバヒタキがうるさくさえずる。砂漠のど真ん中なのに!と驚きもするが、人間が住むところにスズメありである。さて南ゴビにはワシ谷と呼ばれる渓谷がいくつか存在する。標高が25000mを超し雪が残る。ある年には、6月だというのに雪が降ったこともある。渓谷の奥から雪解けの水が流れ小川が形成され小鳥たちが水を飲み、水浴びをし、巣材集めをしている。小川の周辺は草原になっていて、放牧された牛や馬の餌場となり、ナキウサギやトビネズミなどの齧歯類がたくさん走り回っている。これらが猛禽類の餌となり、たくさんの猛禽類が棲んでいるのである。数種類いる猛禽類の中で一番の狙いはヒゲワシ。谷を奥へ奥へと進んでいくと、断崖絶壁の岩山に囲まれる。その岩山を丹念に見ていくと猛禽類の巣がいくつも目に入る。古巣もあれば新しい巣もある。その中の一つの巣に黒い影が動く。早速望遠鏡でのぞくと、独特のくちばしを持ったヒゲワシのヒナであることがすぐに分かった。親鳥がいない。餌を持って来ないだろうか、としばらく待ったが親に合うことはなかった。しかし、もう一ヶ所の谷ではペアーで飛ぶヒゲワシに出合うことができたことは幸いであった。その他にはシロエリヒゲワシ、オオノスリ、ワキスジハヤブサ、イヌワシなどの猛禽類を楽しむことができた。
 小鳥たちはというと、岩の頂でシロビタイジョウビタキ、ノドジロムシクイ、イナバヒタキが、灌木の枝先ではウスヤマヒバリ、アカマシコがさえずり、なつっこいユキスズメは我々の後を追いかける。草地ではハシグロヒタキ、ハマヒバリが餌を取る。小川の水場にはコウザンマシコやモウコナキマシコなどが代わる代わるやって来る。歩きながら上を見たり、下を見たりと探鳥も忙しい。特筆すべきは、ツアーの中でセグロサバクヒタキが見られる場所が一ヶ所しかない。毎年同じ場所で繁殖しており、ツアーの時はいつも餌運びで忙しくしている。昨年から、この場所でイワバホオジロが見られるようになってきた。日本では、まだ数例の記録しかない珍鳥である。昨年は1羽のさえずりが聞かれたが、今年は2羽に増えていた。安定してくれれば、毎年イワバホオジロが見られるようになり目玉が一つ増える。
 ワシ谷の観察の後は、砂漠地帯の観察だ。何箇所か目的の場所があるが、360度同じ風景が広がり、どこを走っているのかさっぱりわからない。しかし、ちゃんと目的の場所に到着する。ドライバーは何を目標に走っているのだろうかといつも感心させられる。目的場所の一つにサケイの水飲み場所がある。雨が降り自然と水が溜まるのであろう。訪れる度に、その池の大きさが変わり、今年はどのような状況になっているのか行ってみないと分からないという不安もあるが楽しみでもある。今年もたくさんのサケイが集まり、ペアーで飛んだり、数羽で飛んだり、群れで飛んだり。地上にいるときは警戒心が強く、なかなか近づくことはできないが、飛びだすと時折近くを飛行してくれる。今年はシロチドリが、可愛いヒナを連れていたり、オオメダイチドリが小群でいたりして楽しい一時を過ごすことができた。実はこのサケイの場所で、ドライバーが放牧民の住むゲルの場所に車を止める、駐車場所を間違えるというハプニングがあった。しかし、このハプニングが功を奏しコキンメフクロウとの出合いにつながった。放牧民の住む場所には、母屋となるゲルの他に家畜を入れる小屋も作られる。その小屋の隙間が、コキンメフクロウにとっては良い塒場所になるのだろう。日中、たまに出て来ては日光浴や餌探しに現れる。我々が間違って着いた頃が、ちょうどそのタイミングと会い目にすることができたのだろう。
 このような探鳥地を、砂漠の中を走り巡って行く。その途中にオオノスリやアネハヅルに合うこともしばしば。そして最も出合いが難しいのがオオチドリだ。オオノスリやアネハヅルは体が大きいためよく目立つし、探しやすい。しかしオオチドリは、オオと言ってもハトより小さく、また体の色も砂漠色で見つけ出すのが困難なのである。ドライバーに色々なところを走ってもらい、出くわす機会を増やすしかない。今まで出会えなかったことはなかったと思うが、今回も偶然とはいえ、出合うことができホッとした。
 南ゴビでの探鳥が終わり、ウランバートルへ戻る。そして風光明媚なテレルジという場所へ向かう。ここは森林が形成され南ゴビとはガラッと環境が変わる。クマゲラの古巣があり、ミユビゲラに出合ったこともある。毎年シラガホオジロとの出合いを楽しみにしているが、今年は繁殖が早かったのか、さえずりも聞くことがなかった。代わりに美声を響かせていたのはニシオジロビタキ。初めて聞くニシオジロビタキのさえずりはとてもうれしかった。コアカゲラも毎年出合う常連さん。木の洞で繁殖するコクマルガラスもかわいかった。さあ、ツアーもそろそろ終わり。バスへの帰り道、電線に止まるツバメを発見。胸から腹が赤く、日本とは亜種が違うアカハラツバメと言われるツバメだ。地面に降り巣材集めでもしていたのだろうか。皆で、この美しいツバメをゆっくり見てツアーの終了となった。今年も大いに興奮させてもらった。モンゴルの鳥たちよ、来年もよろしく頼みます。

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.張◆爾能蒜颪垢襯殴襯ャンプ
▲ャンプ地の周辺の他、砂漠地帯で普通に見られるイナバヒタキ
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ワシ谷の小川に水を飲みに来たコウザンマシコ
い△舛蕕海舛蕕覇阿回るナキウサギ
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ゥ劵殴錺靴料磴肇劵
γを飛行するヒゲワシのペアー
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毎年見られるようになるかイワバホオジロ
┸紊魄みにやって来たサケイのペアー
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水を飲み終わり飛び去るオオメダイチドリ
モンゴルでは普通種のオオノスリ
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ドライバーの間違いで見られたコキンメフクロウ
今年もよく現れてくれたオオメダイチドリ
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巣穴から顔をのぞかせるコクマルガラス
腹の赤いツバメは美しく見える

日記   2019/10/07(Mon) 10:56:19

第四十四回 ヤイロチョウの棲む台湾へ (6月12日)
 北海道へ行く前に、ブッポウソウを狙いに新潟県の松之山を訪れた。最近は警戒心が強く、見るのも大変になってきたが、何とか林にいる個体が見つかった。少々遠かったが、ちょうど木漏れ日がブッポウソウに当たり、青く光る姿で見られたのは幸いだった。松之山というとアカショウビンを思い浮かべるが、ブッポウソウ以上に難しく、鳴き声を聞くだけにとどまった。そして、松之山というともう一種類チゴモズを忘れてはならない。日本には数が少なく、生息地も局地的な鳥だ。松之山では毎年同じ場所に渡来するのでありがたい。今年はペアーで動き回るチゴモズが見られ、今までで一番近い距離で見られた。私はカメラを持って行かなかったので撮影することができなかったが、参加者の方がは大いにはしゃいでいた。実は6月中旬には霧ヶ峰のツアーを行ったのだが、その際立ち寄った林で、枝でさえずっているクロツグミを見ることができた。警戒心が薄く、アングルのよい場所を探すのに、大勢で右や左に動いても一向に逃げずさえずっていた。この時もカメラを持っていなかったので、指をくわえクロツグミを見ていた。そのうち、カメラを持って行くと‘え〜、カメラ持ってきたの!’と言われそうである。ということで、この二つのツアーについては写真が無く、お話だけでお許しください。
 さて、北海道の後は、この時期恒例の台湾ツアーが控えていた。参加者の一番の狙いはヤイロチョウである。台湾にも日本と同じ種類のヤイロチョウが夏鳥として渡ってくる。ツアーでは、ヤイロチョウを専門に観察している現地の方に案内をしてもらい、ヤイロチョウを見させてもらっている。例年だと巣の場所を案内してもらい、少し離れた場所から餌を持ってくる親鳥の姿を見ているのだが、今年は繁殖が早くヒナが巣立ってしまっていた。ただヒナの声が森から聞こえていたので、現地のガイドの方が‘ここで親が出てくるのを待ちましょう’ということで、林の中の舗装された道路から親の出現を待った。時折‘ホヘン、ホヘン’という独特な鳴き声は聞かれたが、なかなか姿を現さない。ひたすら待つ者、少し飽きてきて周辺を散策する者。おしゃべりをする者。鳥というのは、とかくこんな時に出てくるものである。‘出たよ!’と大きな声が上がる。どこどこ?皆、焦った声になる。説明する者も的を得ない。そうこうしているうちに、倒れた竹に止まっていたヤイロチョウは地面に降りてしまい姿を消した。半数の方は見られたものの、しっかり見たわけではなかった。翌日、同じ場所へ行く。相変わらずヒナの声はする。横一列になり、昨日止まった竹を注意しながら辺りを見渡す。すると同じ竹に再びヤイロチョウが。どうやらその竹は、ヒナに餌をやった後、周りを見渡すための止まり木だったようで、その後も何回か止まってくれ、めでたく皆、しっかりヤイロチョウを見ることができた。
 ヤイロチョウを観察し、次に向かったのはレンカクの保護区。昔は台湾全国でレンカクが繁殖していたが、徐々に数が少なくなり保護が始まった。私たちが観察できる場所はスイレンが一面に繁茂する4つの大きな池で、ここだけでも何羽ものレンカクを見ることができる。ツアーの時期はちょうど繁殖期で、ヒナを連れている個体や卵を抱いている個体、求愛行動をしているペアーなど、様々な表情のレンカクを見ることができる。今回は、観察中にスコールのような突然の大雨が降ってきて、親鳥がお腹の下で4羽のヒナを保護するシーンが見られたのは良かった。更に今回は、保護区の近くにバスが停車した時、ちょうど道路脇の畑でツバメチドリが繁殖しており、バスから降りた我々に向かって、危ない敵が降りて来たとでも思いモビングしにやって来たのだろうが、おかげで間近でツバメチドリの飛んでいる姿を見ることができた。
 その後は、台湾といえば固有種の宝庫で、それらの固有種を見に山へ登ったが、あいにくの雨模様で十分な観察ができなかったことは残念だった。私としてはヤイロチョウより、台湾らしい鳥を見てほしかったのだが、天気はどうしようもない。手足をもがれた格好になってしまった。機会があったら、また参加してほしいもので、台湾の鳥は本当に楽しいのである。

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.筌ぅ蹈船腑Δ両貊蠅惺圓前に立ち寄るお寺に棲むオオコノハズク
△舛腓辰髪鵑ったが、しっかり見られたヤイロチョウ
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ヤイロチョウが出現するまで、我々を楽しませてくれたメジロチメドリ
げ罅垢両絛を旋回するツバメチドリ
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サ甍行動のレンカク
Π貶、大きく育ったヒナは悠々と餌探し
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Щ海療喘罎能亶腓辰晋罵種のミヤマテッケイ
台湾でのアイドル的野鳥カンムリチメドリ
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雨の中、ホテル隣りのタンクに止まるルリチョウ
雨にあたり、伸びをするベニサンショウクイ

日記   2019/10/02(Wed) 09:36:07

第四十三回 三度北海道へ (6月7日)
 中国から戻り、三度北海道へ。今回は羅臼、落石のクルーズがメインになる。この時期の羅臼沖はハシボソミズナギドリの大群が見られ、時に数万羽にもおよぶ見事な群飛が見られるのである。さて、今回はどうであろう、と胸をワクワクさせながら出航する。先ずはウトウが点々と現れる。初めは皆カメラを向けていたが、次第に‘またウトウだ!’という声に代わる。もう少し船を走らせると、ウトウとはシルエットが異なる海鳥を発見、ウミガラスかと思いきやハシブトウミガラスだった。この時期にハシブトウミガラスに出合うのは初めて、更に夏羽ということで船内の熱気が上がる。さて、狙いのハシボソミズナギドリがなかなか現れない。ロシア海域に行ってしまったのか、と不安が募る。船長も必死だ。更に半島の先端に向かって船を走らせると、一列になって飛行する海鳥が。ようやくハシボソミズナギドリとの遭遇である。群れと一緒にフルマカモメも目立つ。船を追いかけるように右に左に現れ、シャッター音が響く。そうこうしているうちに海面に降りているハシボソミズナギドリを発見。数万羽という大きな群れではなかったが、それでも千羽ほどはいただろう。船が近づくと、水しぶきを上げ一斉に飛びち、また着水する。この群れの奥にも、もうひと群れを発見。その群れは、突然姿が消えたかと思うと、しばらくすると再び海面に現れる。ハシボソミズナギドリの餌はオキアミで、群れ全体で潜って捕えるようである。そのため突然群れ全体が消え、突然海面に現れたように見えるのである。そんな行動を楽しんでいると、船長が‘マッコウクジラだ!’と大きな声を発しる。マッコウクジラは羅臼では夏のクジラで、8月9月に見られることが多い。今年はこの時期に!やはり以上気象が関係しているのか。しかしマッコウクジラとハシボソミズナギドリがづ時に見られることはなく、船長さんたちも初めての経験でかなり興奮していた。その熱がこちらまで伝わり、興奮度は最高潮に達した。
 羅臼でのクルーズは大収穫だったと言えよう。そして次は落石クルーズである。このクルーズでの目的はエトピリカを見ること。参加者の方々にとっては、こちらのクルーズの方をメインと考えていることだろう。落石沖は羅臼沖に比べれば波の発生率が高く、毎回天候が気になる。朝食時に電話がかかり‘今日は波が高く中止です’と連絡を受けることもしばしば。幸い今回は連絡もなくスムーズに乗船することができた。後はエトピリカである。こちらのクルーズも先ずはウトウ。羅臼より数が多く、単独でいるもの、群れでいるもの、群れで飛び交っているもの様々なシーンが見られる。ユルリ島に近づくとケイマフリが目立つようになる。目の周りが白く、いつ見ても可愛らしい。飛び立った時に見られる赤い脚も印象的である。2羽で ‘ピピピピピ・・’という可愛い声を出して何か言い合っているペアーもいた。さて、狙いのエトピリカ、なかなか姿が見つからない。島に近いところで1羽発見。いよいよかと思いきやオオハムであった。しかしこのオオハム、上くちばしが奇形しており、ちゃんと餌が獲れるのだろうか?と心配しつつも、目線はエトピリカを探していた。そして、いよいよ遠くに白い顔の海鳥を発見。エトピリカである。ツアーは2艘だて。一艘は少々遠くにおり、すぐさま船長が無線で連絡を取る。距離は少し遠かったが、無事皆でエトピリカを見ることができた。船長の話によると、今シーズン、クルーズでのエトピリカ確認はこれが初めてであったようで、本当にラッキーだった。
 船を利用するツアーは年に数回あるが、毎回天候が気になり精神的に良くない。しかし無事出航し、目当ての鳥が見られた時の感動は大きい。次回も、こうであるよう祈るばかりである。

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〕絮渦では、先ずはイシイルカの出迎えをうける
△海離張◆爾能蕕瓩討粒稜Г箸覆襯魯轡屮肇Ε潺ラスの夏羽
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フルマカモメは船の周りを飛び交う
ちイ寮楸瓩波瑤啜遒襯魯轡椒愁潺坤淵ドリの群れ
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イ海了期のマッコウクジラに船長も大興奮
ν鄒亶繕瓩の崖ではアマツバメが繁殖中
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Яイ龍瓩を漂うウミスズメ
┘吋ぅ泪侫蝓飛び立つと赤い脚がよく目立つ
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もめごとか、愛のささやきか、鳴き交わすケイマフリ
少々遠かったが、皆で確認、感激。今季初認のエトピリカ
日記   2019/09/25(Wed) 10:00:16

第四十二回 中国四川省 (5月29日)
 利尻島の後、5月下旬、6月下旬と北海道のツアーが続く。その合間を縫って海外ツアーもあり、まさに5月6月は書き入れ状態だ。5月の海外は、パンダで有名な中国四川省。成都に降りたち標高3000mから4000m付近が主な探鳥地になる。先ずは成都市内の公園で肩慣らし。コサギ、アオサギ、カイツブリ、コシアカツバメなどお馴染みの鳥も出てくるが、やはり日本では見られない鳥を期待する。先ずはカオジロガビチョウ。しかしカオジロガビチョウは、日本では篭脱け鳥としあちらこちらで見られており、何となく盛り上がらない。そんな我々の気持ちを察してか、現地ガイドの‘ダルマエナガですよ!’との大きな声。それを皮切りにカヤノボリ、コシジロムシクイ、ズアカエナガと中国らしい鳥が出現。楽しく鳥を見ていると、池の縁で人だかりが。それも大きなレンズを構えている。野鳥に違いないと、その場所へ行ってみると、30人ほどいただろうか、皆同じ方向を向いている。何を撮影しているのかと覗き込むと、池にヒナをおぶったカイツブリの姿があった。中国で日本と同じような光景を見るとは思いもしなかった。
 成都で昼食をとり、標高2000メートルの臥龍という町に向かう。今日はこの町で一泊し、高山病にならないよう身体を慣らすのだが、この地での野鳥もまた面白い。ガイドの狙いはキンケイだったのだが、チラ見で終わってしまった。しかしキンケイの場所へ行く途中、台湾のヤマムスメに似るサンジャクという鳥に出合うことができ、ガイドもホッとしていたようであった。その他にもシロエリカンムリチメドリ、ウンナンムシクイ、キバラガラなどにも会え、ルリオタイヨウチョウの美しさは印象に残った。
 翌日は夜が明ける前に出発し、3000m越えの山へ向かった。ここでの最大の目的はシロミミキジという大型のキジの仲間であったが、昨年は雨と霧のあいにくの天候。今回も雨はなかったものの、やはり霧が発生してしまい、結局2年連続逃すことになってしまった。しかし、一日は始まったばかり。気を取り直し、場所を変えながら鳥を探すうちに霧も晴れ、順調に鳥を見ていくこととなった。翌日は、また3000mを超える別の山へ向かったが、ここで事件?が発生。走っている車の中で、突然ガイドが‘シロミミキジ!’と大きな声。車も停車し、窓越しに斜面を見ると大きな白い鳥が。車の中は興奮状態。私も興奮していたが、何とか気持ちを落ち着かせ、鳥を逃がさないよう皆を車外に誘導する。私にとっては3年越しの出合いとなり、忘れられない出合いとなった。しかし野鳥との出合いとは本当に不思議なもので、見られるときは続けて見られるもので、別の場所でもシロミミキジが見られ、このツアーで2回も出合うことができたのである。
 さて、二つの山を越えチベット高原へと車を走らせた。草原地帯であるが、それでも3000mを超えている。ここではアカツクシガモや世界的な珍鳥であるオグロヅルが見られる。そして今回は、ガイドが友達から聞いたと、新しい場所へと連れて行ってくれた。狙いはバライロマシコという鳥で、ここでしか見られないとも言っていた。皆で草原を歩き回っていると、美しいさえずりが耳に入って来た。灌木の上を探すと、ほんのりピンクがかった鳥が目に入り‘これは?’と聞くと、‘あっ、それそれ’とガイド。どれほど珍しいのか、我々には計り知ることはできなかったが、ガイドの興奮度を見ると何となく想像はできた。その後インドガンやチャガシラカモメ、ワシミミズクのヒナなども見られ、チベット高原で得たものは多かった。
 このツアーでは九寨溝を巡ることになっていたのだが、ツアーの募集をかけた時は5月の開園ということだったのだが、工事が遅れ8月にずれ込んでしまい、今回は九寨溝を断念することになってしまったことは残念だった。その代わりに、昨年まで十分に出合うことができなかったフジイロムシクイ探しに時間を費やすことにした。時間を費やしても難しい鳥には変わりはなかったが、何とかなんとかゲットすることができた。そして、最終日は世界遺産の黄龍を巡り、もちろん景勝も楽しみながらの、中心は探鳥。シロボウシカワビタキやマユグロモリムシクイ、カンムリシジュウカラ、タカサゴウソなど私たちの目を楽しませてくれた。
 移動距離が長く、少々ハードなツアーだったが、四川の鳥たちが私たちを癒し、そして元気にしてくれたことは間違いなかろう。

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.張◆疾垢蠑紊りのきっかけとなったダルマエナガ
▲イツブリに集う四川のバーダーたち
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Hしさに感激ルリオタイヨウチョウ
ご峩瓩埜られたサンジャク
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テ輿鈎から湧いて出てきたヒマラヤハゲワシ
高海抜の山地に棲むムナグロノゴマ
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Г笋辰判亶腓┐織轡蹈潺潺ジ
┘張◆爾任馴染みとなったマミジロマシコ
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ガイドも興奮ハイバラマシコ
時間をかけようやく見られたフジイロムシクイ
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仕草がかわいらしいマユグロモリムシクイ

日記   2019/09/18(Wed) 09:38:16

第四十一回 北海道利尻島 (5月16日)
 北海道と言えば、毎年訪れている利尻島である。現地ガイドの方に案内をお願いし、毎年クマゲラを見させてもらっている。今年も2ケ所の巣を案内していただいた。ツアーを行った5月中旬は抱卵の時期にあたり、抱卵交代の時、クマゲラを目にするのである。北海道本島のクマゲラは4時間おきに抱卵交代するのだが、利尻島のクマゲラは2時間おきなので、最大でも2時間待つことになるが大いに助かる。幸い今年は、2ケ所ともそれほど待つことなく抱卵交代がなされ、かえって時間を持て余すことになった。今頃はヒナたちも立派になり、元気に森の中を飛び回っていることだろう。
 利尻島はコマドリが多く生息しているということでも有名だ。一歩、森に足を踏み入れれば、そこかしこからコマドリのさえずりが聞こえてくる。人家周辺ではノゴマがさえずり、同じ仲間の両種が棲み分けをしているのがよくわかる。その他森ではミソサザイ、エゾムシク、クロジ、アカハラなどが美声を響かせ、草原地帯ではノビタキ、ホオアカ、オオジュリンなどが草の上で大きな口を開いている。利尻島の楽しいのは、この時期は渡りの鳥が多く見られ、昨年までヒメコウテンシ、マミジロキビタキ、コホオアカ、チフチャフなどの珍鳥が毎年見られていたが、今年はそれらの渡りの鳥がほとんど見られず寂しい思いをした。春の暑かったリ、寒かったりという変な気候が影響していたのかもしれない。
 利尻島への航路も楽しみの一つで、ウトウやアカエリヒレアシシギの群れが飛び交い、シロエリオオハムなどのアビ類も北上する姿がよく見られた。中には夏羽になっている個体もいて、それほど近くを飛ぶわけではないが双眼鏡でもしっかりわかるほどだった。
 利尻島を後にした我々は、幌加内町にある朱鞠内湖判の林を訪れた。まだ残雪が残る中、雪が融けた場所ではカタクリやエゾエンゴサクなどの可憐な花が顔をのぞかせていた。早朝林を歩くとキビタキ、コルリ、アオジなどがさえずっていたが、人気を集めたのはベニマシコだった。本州では冬鳥に当たるが、北海道では夏鳥、繁殖鳥である。当然夏羽になっており、本州では見られない真っ赤な姿に歓声が上がる。もう一種歓声が上がったのはヤマゲラである。本州では見ることがない鳥なので当然であろう。繁殖期のヤマゲラは‘ピョッピョッピョッピョッ’とよく鳴き見つけやすい。逆に繁殖期が終わると鳴かなくなるので、探すのが困難になる鳥なのである。
 今年は、全体的に鳥影が少なく感じた。年々野鳥を取り巻く状況が悪化しているように思えてならない。野鳥を探しづらくなっているのは確かで、これ以上悪くならないよう願うしかない。

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〕困離マゲラが抱卵を交代するため帰ってきた
⇔咾任魯灰泪疋蠅里気┐困蠅響き渡る
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人家周辺の生け垣ではノゴマが元気だ
ね尻島名物ウミネコの舞い
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ヂ元にはヒメイチゲが可憐な花を咲かせている
航路ではアカエリヒレアシシギの群れが飛び交う
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Ъ覽覇發念貳嵜裕ぅ戰縫泪轡
┘筌泪殴蕕皀張◆爾任録裕い高い
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朱鞠内ではツツドリも見やすい
日記   2019/09/09(Mon) 09:40:28

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