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第五十七回 2019年 最後のツアー (12月29日)
 2019年最後のツアーとなったのが長崎に入り、鹿児島から帰る九州縦断ツアーだ。このツアーは干潟、干拓地、河川、池、そしてツルが越冬する農耕地と、さまざまな環境を巡るツアーで、毎年100種類もの野鳥が確認されている。今年も小鳥が少ないと言われながらも104種類の野鳥を見ることができた。さすが冬の九州である。
 先ずは長崎に入り、諫早の干拓地へとおもむいた。畑にはマナヅルが餌を取り、タゲリが舞う。チョウゲンボウはホバリングをしネズミを狙っている。駐車場に着き堤防に上がると、コミミズクがヒラヒラト舞い出迎えてくれた。直ぐに畑の畦に身を隠してしまったが、望遠鏡で何とか顔は確認できだ。干拓地は広大なアシ原が眼前に広がり、その向こうに海がかすかに見える。アシ原の上空をハイイロチュウヒのメスが舞う。すると、誰かのオスだ!という声が響いた。メスより遠方に灰色のオスが舞う。今にも雨が降るような天候であったが、明るいうちに見えるハイイロチュウヒのオスはとてもきれいだ。遠くの木にノスリとオオタカの姿もあり、アシ原の自然度の高さがよくわかる。この冬はタカサゴモズが来ているとの情報があったが、残念ながら確認できずホテルへと向かうことにした。途中、昨年ナベコウが見られた場所でバスを止めていただき確認。すると電信柱の上に黒い物体がいるではないか。皆さんに‘ナベコウがいますよ!’と、バスから降りてもらい望遠鏡で確認。せっかくだからと少しずつ近寄るも、ナベコウは全く気にすることもなく佇んでいた。結局20メートルほどの距離まで近寄ることができ、興奮しながらホテルへと向かうことになった。
 翌日は、佐賀の東与賀の干潟へ。相変わらずシギやチドリ、ズグロカモメ、ツクシガモなど物凄い数の鳥たちで賑わっていた。この冬はソリハシセイタカシギがいるとのことで、さっそく干潟を右から左へと舐めるように探す。白い体に黒いラインという特徴なる姿はすぐに見つけることができ、昨日に続き興奮が襲ってきた。この冬の東与賀の干潟にはコオバシギ、オグロシギ、ホウロクシギ、オオハシシギと一風変わったシギがずいぶんと越冬していたことに驚いた。午後は雨模様になり、ホシムクドリが何とか見られただけで終わってしまった。
 3日目の午前中は球磨川上流の散策だ。コサギの大きな群れがカワウと一緒に佇んでいる。こんな大きな群れは関東ではめったに見られない。そんな光景を見ていると左から‘キャラッ、キャラッ’と、狙っていたヤマセミの声。その声がだんだん近づき目の前を通り過ぎて行った。そしてそれほど遠い距離でない川の中の大きな岩へ止まってくれた。このヤマセミを見たさにツアーに参加したという方もおられ、3日連続の興奮が押し寄せてきた。ヤマセミは一度止まると長居してくれるのがうれしい。30分くらい見ていただろう。その後は球磨川の河口に立ち寄り、そしてツルが集う出水へと向かった。
 出水平野に着きツルの多さに圧倒。この冬は1万5千羽を超えるツルが越冬していると数字が出ていた。さてこの中からクロヅル、カナダヅルを探さなくてはならない。そして今シーズンは珍しくアネハヅルが渡来している。出水では13季ぶりだという。クロヅルとカナダヅルはすぐに見つかった。しかしアネハヅルは見つからず、明日に持ち越しとなった。翌早朝、西干拓で寝ていたツルたちが東干拓に出勤する。我々は東干拓でツルたちの到来を待ち受ける。次から次とやってくるツルの群れに言葉が出ない。ツルよりも高いところをはばたきが早い鳥が舞う。オナガガモの群れだ。その数も尋常ではない。そんな光景を見ているうちに東の山からお日様が顔を覗かし始めた。タイミングよく剥がし干拓に出勤していたツルたちが西へ帰って行く。その光景は美しく、出水の早朝は二度楽しめるのである。ホテルに戻り朝食をとり、持ち越したアネハヅルである。しかし何処にもいない、見当たらない。出水を去る時間が迫って来た。そんな時、展望台に上がっていた参加者から電話が入った‘アネハヅルいましたよ!’下に残っていた人たちとともに展望台に上がり、遠かったがアネハヅルをしっかりゲットした。
 4日間のツアーであったが、毎日興奮の連続。珍しい鳥もたくさん見られ、2019年、締めくくりの良いツアーができた。2020年もこの調子で進んでいければと強く願った年末となった。

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°歔瓩稜盛銘呂鬟織殴蠅群れ飛ぶ
諫早干拓のアシ原の上空を舞うハイイロチュウヒのメス
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E賤寝譴隆崖磧▲坤哀蹈モメが目の前を行ったり来たり
ぅ愁螢魯轡札ぅ織シギの姿に、皆の目は釘付けに
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ダ邊澆砲燭燭困爛灰汽の群れとカワウ
Ωやすい場所に止まってくれたヤマセミ
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直ぐに見つけることができたカナダヅル
早朝、大きな群れで飛び交うオナガガモ
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日の出を背景に西干拓他に戻るツルたち
やっと見つかった13季ぶりのアネハヅル
日記   2020/02/10(Mon) 11:50:04

第五十六回 2019年 最終の海外ツアー (12月8日)
 2019年も、様々な国へ同行させていただいた。そして最後のツアーとなったのが台湾金門島のツアーである。金門島は、中国福建省の南部に位置するアモイ市から、わずか2劼靴離れていない小さな島である。生息する野鳥を見てみても、台湾本土の野鳥とはだいぶ種類が異なり、台湾本土からのバーダーも多く訪れる島となっている。
 このツアーは5日間のツアーで、初日、2日目の午前中と最終日は台湾本土の野鳥を観察。中2日とちょっとが金門島での観察になっている。台湾本土では烏來と台北市内の植物園を巡る。烏來の見どころは、早朝に集まってくるベニサンショウクイだ。オスが赤く、メスが黄色。この鳥が50羽ほどの群れを作って飛び交うのである。その様は花びらを散らしたように見えとても美しい。台湾の方がこの風景を見て、鳥にはまることも多いらしい。しかし、この群飛は早朝に限られ撮影が難しいのが難点だ。烏來には、泊まる宿を中心とした山中を30分ほどで回れる1周道路がある。台湾の国鳥であるヤマムスメがよく見られ、今回も見られたのだが少々遠く残念だった。その代わりと言っては何なんだが、台湾に局所的に棲むヒゴロモというコウライウグイスの仲間が近くで見られたのは幸運であった。植物園ではゴシキドリやクロエリヒタキ、最近固有種に格上げされたヒメマルハシなどを観察。ツアー参加の方々には、金門島とは見られる野鳥がずいぶん違うことを感じられたことだろう。
 さて、金門島では2日ちょっとの時間で80種類を超す野鳥に巡り合った。その中にはヤツガシラやクロウタドリ、タカサゴモズなど、日本では珍鳥と言われている野鳥も多い。宿は海に近く養魚場、干潟、マングローブ林、芝生広場と環境に富み、早朝からバードウォッチングが楽しめる。養魚場ではアオショウビンの姿、干潟ではヒメヤマセミがホバリングを、マングローブ林ではカラムクドリ、ギンムクドリが餌取りをし、芝生ではヤツガシラ、クロウタドリがいる。早朝から興奮の連続だ。朝食後には、もう一ヶ所の干潟へ向かってみるとオニアジサシの群れが羽を休めている。突然飛び上がったと思ったら、また戻って来るというサービスを何回か行ってくれ、そのたびにシャッターの音が鳴り響いた。金門島には、自由に出入りできる公園などがいくつもある。それらの公園を時間の許す限り巡ってみる。ヤツガシラとクロウタドリは何処にでも現れる。参加者の方も ‘またか!’という雰囲気になりだんだん見なくなる。ハクセキレイもよく見かけるが、金門島はホオジロハクセキレイが多い。コイカル、ビンズイ、マミジロタヒバリ、カササギ、クビワムクドリなど次々に現れては歓声が上がる。最も盛り上がったのはエンビタイヨウチョウが現れた時だ。ちょうど地元のバーダーが撮影しており‘こっちに来なさい’と手招きしてくれた。しばらく待っていると、近くで羽を休めていたエンビタイヨウチョウが現れ、ささっと花の蜜を吸っては常緑の木に隠れ、そしてまた現れるという行動を何回もしてくれ、皆夢中でシャッターを押していた。以前、金門島にはヤマショウビンが越冬しに渡って来ていた。10羽以上はいたのではなかろうか。それが徐々に少なくなり、最近は全く渡って来なくなってしまった。ツアーでもヤマショウビンが一番人気だったが、今はエンビタイヨウチョウが一番人気になっている。
 金門島のツアーを始めてから、もう10年以上も経つ。以前いた鳥が姿を消し、そして新しい鳥が入り込み、徐々に鳥の相が変わってきているように思える。時代の流れなのか、それとも地球環境の変化の影響なのかわからないが、野鳥が多いというのは変わっていない。日本は野鳥が減ったと言われているが、野鳥が多い島金門島は変わらないでほしい。

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ゞ睫臈腓らアモイのビル群が望める(止まっているのはクビワガラス)
烏來名物ベニサンショウクイ
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ヒゴロモに出合えたのは幸運だった
じ罵種に格上げされたヒメマルハシ
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ゥ▲ショウビンはどこでも人気者
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┨場では必ずと言ってよいほど現れるヤツガシラ
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干潟で見事な群飛を見せるオニアジサシ
金門島で見るハクセキレイはホオジロハクセキレイが多い
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夕方、餌を取るため芝生に下りて来たベニバト
金門島一番に人気者エンビタイヨウチョウ
日記   2020/02/05(Wed) 09:44:48


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