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第五十二回 秋の渡りの季節 (10月25日)
 更に季節が進み、渡りの季節がやって来た。恒例のツアーになった長崎県福江島ツアー。福江島は秋、南へ渡って行くハチクマが日本の最終出口と選んだ地である。9月下旬、大瀬崎という岬からたくさんのハチクマが中国大陸に向けて飛び立っていく。私にとっては今回で3回目となるが、毎年、毎日1000羽を超えるハチクマが飛び立っていく。その様はまさに壮観である。 今年はすっきりと晴れた日が少なく、西を望むと雨雲が広がっている日もあった。しかし、この大瀬崎ではこのような天気が幸いする。早朝、ようやく日が昇ろうかという頃からハチクマの渡りが始まる。周辺の山で羽を休めていたハチクマが次から次へと湧き出てくる。何十羽のタカ柱が現れたかと思うと、西へと向かう。そしてまたタカ柱が現れ西へと向かう。そのような光景を何回も見ることになり、8時ごろまでにほとんどのハチクマが西へと向かってしまうのだが、天候が優れないと、西へ向かったハチクマが大瀬崎に戻って来ては、またタカ柱を作り、長い時間ハチクマを見ることができるのである。渡って行くハチクマもいれば、福江島に留まるハチクマがいて、留まったハチクマは翌日以降に渡りが行われるのである。今回は9月25日から28日までの3泊4日でツアーが行われた。ここでも毎日調査が行われており、その調査結果は25日が1700羽、26日は1500羽、27日は1400羽、28日は、なんと3900羽ものハチクマが現れたことになっていた。戻ってきたハチクマは、日中、あまり姿を現さないが、ハヤブサやアカハラダカが飛んだり、小鳥たちが姿を現したりして我々の相手をしてくれる。小鳥に関しては一昨年、昨年はハイイロオウチュウが見られたが、今年はいなかったのは残念だった。その代わりと言っては何だが、大瀬崎へ行く途中の池にアカガシラサギ、クロハラアジサシ、大瀬崎ではカラムクドリが見られ、様々な鳥が渡りの中継地として利用していることがうかがわれた。今回も4日間、大いに楽しませてくれた福江島であった。
 渡りと言えば、10月は北海道を訪れた。渡りの岬として有名な襟裳岬と室蘭の測量山を訪れたが、両岬とも風が強く、特に室蘭では暴風が吹き荒れ、渡りの鳥はさっぱりであった。室蘭と言えばノスリの渡りが有名で、10月一月で1万羽が渡るという。前日まで良かったと地元の方に言われ、一日ずれていれば!そんな思いを強くした。しかし襟裳岬ではハイタカがたくさん渡り、突然目の前を横切るハイタカにびっくりさせられた。また、ハヤブサの若鳥がいて、しつこくトビに突っかかる姿は楽しかった。10月の北海道ツアーの目玉は渡りの岬の他に、十勝平野でのガン類の観察がある。十勝平野はガン類の渡りの中継地になっていてマガン、ヒシクイ、シジュウカラガン、ハクガンの4種類のガンが見られる。特に、日本に渡ってくるハクガンのほとんどが十勝平野に立ち寄る。昨年は、第一陣渡って来たばかりだったようで、それほど数はいなかった。はてさて今年はどうだろうかと、ハクガンを探しながらバスを走らせる。するとシジュウカラガンやマガンが一定方向へ飛んでいく姿が目に入った。バスの運転手にその方向に向かってもらうと、3羽のハクガンとともに4種類のガンが一堂に会している農場にたどり着いた。ガンたちを警戒させないよう、皆で時間をかけゆっくりと近づき観察。観察している間にも建物の陰にいたのだろう、シジュウカラガンの群れが現れる。建物の向こうはどうなっているのだろう?と気になったが、しばらくハクガンを観察する。30分くらいハクガンを見ていただろうか。再びバスに乗り込み、気になっていた建物の裏側が見える位置に移動すると真っ白い風景が広がっているのに一同びっくり。物凄い数のハクガンが横一列に広がっていた。いったい何羽のハクガンがいるのだろう!ツアーの後、地元の方にお会いする機会があり話を聞いたら、今年は700羽のハクガンが渡来したという。シジュウカラガン同様、ハクガンも確実に増えているようである。
 秋は、多くの種類の野鳥に出合うことはないが、秋ならではの野鳥の風景が広がっている。一年を通して見ることで、野鳥に対しての理解が深まるのではないだろうか。

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‖臉ズ蠅妨かう途中の池で出合ったアカガシラサギ
⊃羽のクロハラジサシも飛び交っていた
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ハチクマの渡りは日が昇ると直ぐに始まる
ぢ臉ズ蠅ら海へ飛び出すハチクマの群れ
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テ上間近を飛行することも珍しくない
ζ中はハヤブサが頻繁に飛行する
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Д灰汽瓮咼織は大瀬崎からどこへ向かうのだろう?
╋濔慳┐如¬椶料阿鯆眠瓩垢襯魯ぅ織にびっくり!
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ハヤブサの若鳥が、何回もトビに突っかかていた
3羽のハクガンを発見
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農場の建物の裏には数百のハクガンが
北海道のツアーではナキウサギとの出合いも目的の一つ

日記 | No.509 中野泰敬 2019/12/20(Fri) 09:27:11


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