今までは野鳥を観察する探鳥会の参加者であった私が、バードガイドという立場に立とうとは鳥を見始めた頃には考えたこともありませんでした。その頃の私にとってのバードガイドという立場の方々の印象は、参加した探鳥会で、「・・・が居ますよ」「・・・の声ですね」と次々に教えてくれるので、あれだけの情報でどうして分かるのだろう、と探鳥会が終わる度に不思議に感じていたものでした。 そんな私も経験を重ねるにつれ、私なりの答えを見つけることが出来ました。それは同じ視界に映るわずかな姿からでも、多くの情報を得ているということでした。この技術は経験を重ねれば、徐々に身についていくものだと思いますが、この技術を得るために早道となるのが、多くの目で野鳥を探すツアーの場だと思います。なぜなら、多くの目で探すということは、自分からは見えない角度の姿や、自分は聞き逃してしまった声・・・などの情報も、同時集約的に集まってくるからです。
このように、ツアーの醍醐味は多くの目で同時に観て、自分では得られなかった情報を含めて、様々な情報を共有出来るところにあると思います。私もツアーでは多くの方と共に野鳥を観ることで、私自身は気付かなかった見方や見るポイントなどに気付くことが出来て、ツアーの度に楽しませてもらっています。
今後もそのような場を皆様と多く味わい、楽しんで行きたいと思っていますので、よろしくお願い致します。
田仲謙介のプロフィール 1974年三重県生まれ 小学生の頃より鳥が好きで国内での観察を続けていたが、勤めていた会社を退職して、参加した青年海外協力隊での活動を通して、東南アジアでの野鳥観察の魅力にとりつかれる。 Oriental Bird Club、日本鳥学会、日本標識協会ほか会員 「フィールドガイド日本の野鳥増補改訂版」(共著)